海外初進出の地に、なぜネパールを選んだのかと尋ねると、「戦略よりも人のつながりが大きい」と赤塚氏。
「ネパール人の従業員から、生まれ故郷で『やっぱりステーキ』をやりたいと申し出があったんです。当社代表の義元大蔵も、以前からネパールに足を運び現地と交流をしたいと考えていたため、出店にいたりました」
沖縄で創業したやっぱりステーキは、沖縄に留学したネパール人をアルバイトとして雇うことがあり、彼らがそのまま就職して従業員になることも。そのうちの一人が独立して、「ネパール チトワン店」をオープンさせたという。
そうしたつながりに加え、国内の人材を強化したい狙いもある。外食業において、特定産業分野の知識や技能と一定の日本語能力を持つ外国人材は、特定技能制度を通じて日本で数年にわたって働くことができるのだ。
チトワンは首都のカトマンズから離れており、いわゆる地方の都市だという。地元民を対象にしていて、メニューは日本とは大きく異なる。国内でメインとなる牛肉のステーキがなく、「鶏肉」「ヤギ肉」「豚肉」が中心。国民の約8割がヒンドゥー教の信者で、牛肉を食べないためだ。
2023年7月のオープンから、売り上げはほぼ横ばいが続く。月によってアップダウンがあり、まだ安定しない状態だという。人気メニュー(2024年2〜4月の集計)は以下のとおり。
1位:「Pork Mix Steak(ポークミックスステーキ) 200g」495ルピー(約579円)
2位:「Chicken Mix Steak(チキンミックスステーキ) 250g」495ルピー(約579円)
3位:「Chicken Wings(チキンウィング) 5pcs」500ルピー(約584円)
1人1枚ステーキを食べるというより、男性メインのグループで来店して、ビールなどを飲みながらステーキやサイドメニューをシェアして食べる顧客が多いという。
「ネパールでは、現在プレオープン中の2号店も展開中です。運営方針やメニューは、まず現地の要望どおりでやってみようというスタンス。ネパール式の餃子、フィッシュステーキなど独自メニューが多く、日本への逆輸入も視野に入れてテストマーケティングしています」
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