セブンの実験店はどうなった? 松戸常盤平駅前店の成績通常のコンビニよりも広い(3/4 ページ)

» 2024年05月30日 06時30分 公開
[小林香織ITmedia]

お店で焼いたパンや紅茶、冷食が人気

 3月、松戸常盤平駅前店で売上増につながったのは、「焼成パン」「7カフェ ティー」「冷凍食品」の3カテゴリーだという。

SNSではお店で焼いたパンの感想が多く投稿され、広く拡散している(筆者撮影)

 焼成パンは、カレーパン、メロンパン、クロワッサン、ピザなどをラインアップ。同シリーズはSNSやWeb上での評価が高く、一部の店舗でしか買えない希少性も相まって人気が高まっているようだ。

 最近登場した「お店で焼いたチョコクッキー」(200円)もSNSで「今まで食べたクッキーで一番」などと広く拡散され、話題になっていた。松戸常盤平駅前店では、同シリーズの商品を1人で複数購入する人も少なくないそうだ。

焼成パンはSIPストアで、よく売れているカテゴリー

 2023年3月下旬の販売金額を100とすると、2024年3月下旬は「既存のペストリー」が113に、「焼成パン」が112に、それぞれ上乗せになった。

 2023年秋から展開している7カフェ ティーもまた、SNSでたびたび拡散されている。1杯ごとに挽きたてをドリップするセブンカフェ同様に、レジでカップを購入して紅茶専用マシンで淹れたてが味わえる。

淹れたて紅茶は新たな客層の開拓になっているのかも

 2023年3月下旬の販売金額を100とすると、2024年3月下旬は「セブンカフェ」が122に、「7カフェ ティー」が88に、それぞれ上乗せになった。「88」という数字を目にすると「減ったの?」と思われたかもしれないが、リニューアル前にはなかったカテゴリーなので、売り上げ増につながっている。

 紅茶をテスト販売した理由について、担当者は「客数改善やお客さまニーズの開拓、セブン-イレブンだからこそ提供できる『できたて商品』の品ぞろえの検討などの視点から」と話しており、これまでのところ見込み通りの結果が出ているのかもしれない。

イトーヨーカ堂のオリジナル冷凍食品シリーズ 「EASE UP」は特に好評とのこと

 冷凍食品についてはセブンプレミアムだけでなく、NB(ナショナルブランド)商品も幅広く取りそろえたことで、単身世帯からファミリー世帯まで客層の拡大につながっているようだ。担当者は「イトーヨーカドー発の冷凍食品シリーズ『EASE UP(イーズアップ)』が特に売れている。NBの冷凍パンなども好評だ」と話した。

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