企業が応募する理由として「自分たちのブランドをより強化したい目的です。今はソフトウェア系の会社が多いですね」と話す。
「大企業の場合は、この賞の受賞によってビジネス拡大させるというより、エントリーしたグループのモチベーションを上げるための要素が強いと思います。一方、中小企業は、ブランディングをするためにエントリーすることが多いですね。たくさんの部門を設けている理由は、エントリーしたいのに適切な部門がないことをできるだけ避けるためです」
では、受賞者には何らかの共通項はあるのか。
「あると思います。やはり、どのような成果があったのかという『結果』を出している点です。新製品や新技術によって人々の生活がどれだけよくなったとか、どういった変化をもたらしたのかが、はっきり分かるものが受賞しています」
賞には金賞、銀賞、銅賞があり、金賞者のケーススタディーは、出版物として刊行されるそうだ。受賞するには、文章がしっかりしていることも重要だというのは、少々意外だった。確かに世間の人が文章を読んで理解しなければ意味がないので、妥当と言えそうだ。
働く人やチーム、企業、プロジェクトをたたえる賞はありそうでなかった。「中小企業から日本を元気にプロジェクト」が企画運営する「日本中小企業大賞」を取材したことがあるが、これは2021年に始まったばかりで、中小企業限定だ。
The Stevie Awardsは、企業のサイズを問わないどころか、企業の一部門でエントリーできる懐の深さがあり、ブランディングにも使え、社員のモチベーションが上がるということから、設立した意義は小さくないと言えよう。今後、日本に定着していくのかどうか、注目だ。
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