外国人が「ポケモン金銀」を今さら買いあさっているワケ

» 2024年09月28日 08時00分 公開
[岡安太志ITmedia]

 近年、海外における日本のレトロゲーム需要が高まっている。越境ECプラットフォームを提供するBEENOS(東京都品川区)の購買データによると、海外から最も購入されているゲームソフトタイトルは『ポケットモンスター 金・銀』(以下、ポケモン金銀)だという。

海外から「ポケモン金銀」が狙われている?(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 同社の購買データによると、ポケモン金銀は2021年から4年連続で最も購入されている人気作品だ。販売数は2019年から11.6倍に増加しているという。なお他のポケモンシリーズも同様に人気であり、2024年上半期の人気ゲームソフトランキングでは、上位5位中3つをポケモンシリーズが占めている。

BEENOSの越境ECサービス「Buyee」購買データから算出した、2024年上半期の人気ゲームソフトランキング(提供:BEENOS、以下同)

 こうした人気の背景について、BEENOSのグループ企業であるBeeCruise(東京都品川区)の岩本夏鈴マネジャーは円安の影響もあるとしつつ、「投資目的やコレクター需要も高まっている」と指摘する。

世界のゲーム市場は拡大基調にある

 「訪日客が熱心にレトロゲームを買い求めているように、日本で販売されたレトロゲームをオンラインで探し求める人も増えています」(岩本氏)

 ポケモン金銀を購入する属性で最も多いのは30代男性で、次に20代男性が多い。国籍を見ると米国、欧州からの購入が増えている。岩本氏は「子どものころにポケモン金銀で遊んでいた世代であり、日本のゲームやアニメに親しむ若い世代が購入のメイン層となっている」と分析する。海外現地ではもはや売っていない懐かしのゲームソフトを、越境ECで買い求める動きがあるようだ。

購入者のメインは30〜40代男性。特に北米とヨーロッパが多い

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