個人的に、ちょっと引っかかったのは「キリン缶生ビールの135ml缶を販売しますよ〜」と発表した、リリースの文言である。「スポーツや仕事の合い間、ちょっとした息抜きの時など、最適な缶生ビールです」と書いているではないか。
「し、し、仕事の合い間だと? そんなことをしたら上司に怒られるわ」「不適切発言だな。きっーーー!」とネット上でザワザワしそうであるが、40年前の話である。当時、それが許されていたかどうかは別にして、筆者の周囲にも「夕方にちょっと飲んで、そのあとに、もう少し仕事をがんばるかあ〜」といったサラリーマンがちらほらいたことは確かである。
さて、一番搾り缶の中で「1%」しか売れていないのに、なぜ販売を続けるのか問題である。ブランド担当の京谷侑香さんによると「生活の中でちょっと息抜きをしたいときや、お盆時期のお供えものとして購入されることが多いですね。あと、ビールを飲みたいけれど、まだそれほど飲めない若い人たちが手に取る姿もよく目にしますね」とのこと。
最近では、外国人観光客がお土産として手に取るケースも。考えてみると、海外のビールでミニ缶は珍しいかもしれない。スーパーなどで「なにこれ? ウチの国では売ってないよ。お土産に買って帰ろう」といった外国人が増えているようだ。
キリン缶生ビールは135mlのほかに、500ml、750ml、1Lを扱っていたといった話をしたが、今後、一番搾りで大きいサイズを販売する予定はないのか。「社内でそのような話は出ていないですね。誰もがたくさんの量を飲むという時代ではなく、いまは『適正飲酒』が求められているので、ひょっとしたら今後はミニ缶が見直されるかもしれません」(京谷さん)
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