アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。
Q.対話型AIサービスでやりとりしたチャットの内容を、社内メンバーと共有したいのですが、便利な方法はありますか?
ChatGPTをはじめとしたチャット型の生成AIサービスには、やりとりの内容を他のユーザーにリンクで共有できる機能が用意されている。基本的にはリンクを発行するだけのシンプルなツールだが、共有後の追加指示や共有できないコンテンツなどの細々した機能を把握しておくと、より便利に使いこなせるようになる。
ChatGPT、Gemini、Claudeの主要3サービスの共有機能について、知っておきたい知識をまとめた。本記事の末尾に各サービスの機能を一覧で示したのでぜひ参考にしてほしい。
ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。
ChatGPTの場合、画面右上の「共有する」ボタンから共有リンクを発行できる。これまでに発行したリンクは、設定の「データコントロール」→「リンクを共有する」からまとめて確認や削除が可能だ。
リンク経由で共有できるのは「リンクを発行した時点までの会話」となる。そのため、共有後にそのチャット内で追加の指示や質問を行った場合は更新が必要になる。再度「共有する」ボタンから共有ウィンドウを表示し、「リンクを更新する」をクリックすればよい。なお、更新後もURLは変わらないので、共有相手に改めてURLを伝える必要はない。
共有リンクを受け取った相手は、「この会話を続ける」ボタンからやりとりの続きを行える。複数人でアイデア出しをしたい場合などに役立つ機能だ。ただし、元のチャットそのものを共同で操作しているわけではないため、共有相手が続けた会話は元の共有者の画面には反映されない。続きの会話を元の共有者に見せたい場合は、共有相手側の画面で別途共有リンクを発行する必要がある。
「Data Analyst」を使った場合、テキストでやりとりした箇所は共有できるものの、テーブル(表)やグラフ、出力されたファイルのリンクなどは共有相手の画面には表示されない。グラフなどを共有したい場合は、グラフごとにダウンロードするか、チャット全体のスクリーンショットを共有するなどの方法をとる必要がある。
なお、通常のチャット内で出力された表やソースコードは共有が可能だ。また、以前は共有できなかったDALL-E 3を使った画像生成の結果についても、現在は共有できるようになっている。
自分で作成したGPTsを使った会話の場合、そのGPTsの共有範囲設定によってチャット共有後にできることが異なる。GPTsの共有範囲が「自分だけ」になっている場合、やりとりの内容自体は共有できるものの、相手が「この会話を続ける」機能を使って続きの会話を行うことはできない。
一方で、GPTsの共有範囲が「リンクを受け取った人」になっている場合は、リンクを受け取った相手が会話の続きを行ったり、そのGPTsを使って新規チャットを始めたりすることが可能だ。
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