重いランドセルにさようなら 布製モデルが選ばれる理由と急成長の裏側(1/5 ページ)

» 2024年12月12日 15時28分 公開

 通学時の重たい荷物が原因で体に不調を感じる小学生が増えている中、「軽く感じられる」と評判の布製ランドセルがある。スクール水着を製造・販売するフットマーク(東京都墨田区)が開発した「ラクサックジュニア」(9900円〜)だ。

 発売から毎年販売数を150%前後増加させており、40社以上が参入する布製ランドセル市場の中で、着実にシェアを拡大している。

photo 布製ランドセルの「ラクサックジュニア」(画像はフットマーク提供。以下同)

深刻化する「重たい」問題

 フットマークが2024年3月に実施した調査によると、小学1〜3年生のランドセルの平均重量は4.13キロに達した。前年(4.28キロ)から微減したものの、小学生の91.4%が「ランドセルが重い」と感じていることが分かった。

 特に、「重い」と感じている小学生の3人に1人が通学を嫌がった経験があり、肩や腰、背中などに痛みを訴えているという。

photo 小学生の9割が「ランドセルが重い」と感じている
photo 小学1〜3年生のランドセルの平均重量は4.13キロ

 この背景には、教育現場におけるさまざまな変化がある。2019年から始まったGIGAスクール構想(生徒一人に1台の端末を整備する計画)により、タブレットなどが配布され重量が増したほか、コロナ禍による感染症対策として水筒の携帯が増えたことも影響した。

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