中学生向けの「ラクサック」と、小学生向けの「ラクサックジュニア」は基本的な構造に変わりはない。小学生の平均体型をもとに立体的な型を独自に開発し、通学時の歩行や腕の動きまで考慮して設計。これにより、子どもの体にぴったりフィットする形状を実現した。
ラクサックの最大の特徴は、「ブックストラップ」だ。これは登山用バックパックを参考に開発したもので、重い教科書類を背中にしっかりと固定することで、より軽く感じられる効果があるという。「重い荷物は体の近く、かつ高い位置に固定する」という登山の原則を応用した。
「現在の小学生が抱える問題は荷物の重さ。通学カバンを数百グラム軽くしても実感としてはあまり変わらない」と、学校教育事業部の山田樹さんは説明する。そこで同社は、カバン本体の軽量化以上に「軽く感じる構造」にこだわった。
サイズ展開においても、容量はほとんど変えず、肩ベルトの設計を変えることで、成長に合わせてより軽く感じられるよう工夫している。
改良を重ねる中で、容量を増やし、機能を追加した「ラクサックジュニアプラス」(1万6500円)を発売。100サイズ、小サイズ、大サイズの3モデルを展開し、最小の100サイズは身長95〜120センチの小柄な子ども向けとして、今年2月に追加した。高い位置で背負えるよう肩ベルトの位置を変更するなど、工夫を重ねた。
低学年の子どもに大きめサイズを選ぶケースも多いが、「体に合わないサイズだと、むしろ重く感じることがある。成長に合わせて靴を買い替えるように、カバンも気軽に買い替えていただきたい」と佐野さんは語る。
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