大人向けアイテムの需要が増える中でも、ファミリアのものづくりの姿勢は変わらない。創業当初から手作業でのものづくりを継続している点が同社の特徴だ。
アート作成時はフェルトや毛糸をはさみで切るところから始め、最終的な量産過程でデータ化する。この一貫した手法により、大人向けアイテムにも子ども服で培ったファミリアらしさが表現できているという。
子ども服のアートを雑貨に転用するなど、ファミリアでは子ども向けも大人向けもデザイン部門を分けていない。大人向け雑貨では、くすみカラーやワンポイントといったシンプルなデザインを増やし、デザイナーが一貫して開発する体制を構築することで、ブランド全体の統一感を保っている。
「子ども服も大人向けアイテムも統一された世界観でものづくりができており、その点を評価いただいている」(佐々木さん)
ただし、人気商品の供給には課題もある。コラボ商品は即日完売することも多く、資材や生産面での制約から、どうしても数量に限りが出てしまう。「より多くの方に手に取っていただきたい思いはあるが、物理的な要因で難しい状況」と佐々木さんは語る。
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