中小企業の4割が成長戦略を「策定できていない」。そのような結果がフォーバル(東京都渋谷区)の運営するフォーバル GDXリサーチ研究所による調査で明らかになった。なぜ策定に取り組めていないのか。
成長戦略の策定状況について、「直近1年の成長戦略が立てられている」とした企業は31.0%だった。「2〜5年先まで成長戦略が立てられている」(26.3%)、「6〜10年先」(3.1%) 、「それ以上先」(1.2%)と回答した企業も含めると、合計61.7%が計画を立てていた。
一方で、「成長戦略は立てられていない」は38.3%と、未来に目を向けられていない経営者も一定数存在することが分かった。
成長戦略を策定できていない理由は「現状の事業戦略や業務対応で手一杯だから」が最も多く41.1%。以降は「必要性を感じていないから」(30.7%)、「立て方が分からないから」(22.9%)と続いた。
事業拡大のために最も取り組んでいる施策は「生産性の向上に向けた設備投資」(26.1%)だった。また「取り組んでいないが、取り組みたいと思っている・取り組む予定である」とした35.2%と合わせると、61.3%と多くの企業が重要視していることが明らかになった。
「生産性の向上に向けた設備投資」の効果について、57.4%が「業績にプラスの変化があった」とした。一方で、取り組んだものの「業績に変化はない」とした企業は41.0%だった。
具体的な取り組みは 「ITツールの導入・活用」が最も多く64.8%。以降は「業務の標準化」(43.4%)、「職場環境の整備」(37.7%)と続いた。その他には「業務の省力化」「自社サービス開発」「使用している設備の更新、入れ替え」といった回答が寄せられた。
調査は2024年11月11日〜12月13日に実施。全国の中小企業経営者934人から回答を得た。
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