クラブツーリズムでは、ひとり旅ツアーの需要が拡大している現状から、30〜50代女性をターゲットに新たなプロジェクトを発足。同年代の女性社員によるチームを結成し、2023年上期からターゲットに特化したひとり旅ツアーを販売している。
「今後のひとり旅商品の伸び代は若い女性層にあると感じ、30〜50代の女性が自分らしく楽しめる旅をアピールしたいとプロジェクトが立ち上がりました。同世代の5人の社員が自身の感覚や価値観を生かし、こだわりのツアーを企画しています」(クラブツーリズム 水野氏)
特に売れ行きがいいツアーは、働く女性が参加しやすい土日で完結する1泊2日の離島旅だ。まず沖縄県・宮古島を販売したところ、まさに狙っていた40〜50代女性が多く参加。宮古島は車移動が中心となるが、レンタカーではなくバス移動ができる点も評価されたポイントだった。現在では屋久島、奄美大島、知床半島などの商品も販売し、同様に50代以下の女性に選ばれているという。
また、「猫の日」の2月22日に、“猫の島”と称される宮城県の田代島を訪れるコースもヒット商品になった。住民よりも猫の数が多いといわれる田代島への上陸に加え、仙台うみの杜水族館や宮城蔵王キツネ村などにも訪れる内容だ。
阪急交通社でも、ひとり旅ツアーでは全体的に50代以下の割合が増えていて、特にクリスマスに関連したツアーで40代以下の女性参加が増えた。2024年に初めて欧州のクリスマスマーケットをめぐる5日間の旅を企画したところ、普段あまり獲得できていない20〜40代の女性が目立った。そうした反響もあり、途中で出発日を追加するほどだったという。
「それほどお休みを取ることなく働きながら参加できる日程や、一度に3〜4カ所のクリスマスマーケットをめぐる内容が支持を得たのだろうと考えます。現地で過ごすクリスマスに憧れはあっても、自身で数カ所の観光を手配するのは大変だと思いますので」(阪急交通社 後藤氏)
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