1000万円のDX投資が台無しに……「進捗管理」の誤解が招く悲劇「キレイごとナシ」のマネジメント論(1/4 ページ)

» 2025年01月31日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]

「キレイごとナシ」のマネジメント論

常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。

 営業の生産性を上げるため、ある企業が1000万円以上かけてSFA/CRMを導入した。しかし、3年たっても期待した成果が出ていないという。「営業活動を見える化すれば目標達成できるはず」。そう豪語していた営業マネジャーは、今では頭を抱えている。いったい何が問題だったのか?

なぜ多額の投資をしたDXが失敗してしまったのか?(ゲッティイメージズ、以下同)

 理由は、営業マネジャーに進捗管理の本質が理解できていなかったからだ。

 今回は、そもそも進捗管理とは何なのか? なぜシステム導入だけでは目標達成できないのか? について解説する。経営者はもちろんのこと、営業マネジメントに携わる方々は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

多くのマネジャーが誤解している「進捗管理」とは?

 進捗管理とは、一般的に「どれだけ進んでいるか」「どこに問題があるか」「予定通りに進めるために何をすべきか」を把握し、必要に応じてサポートを行うことだ。

 しかし、進捗管理とは何かと尋ねられたら、多くのマネジャーは、

 「タスクの見える化だ」

 「スケジュール管理のことだ」

 「目標達成までのプロセスをしっかりと見ることだ」

 と答える。そう思い込んでいるから、高額なシステムを導入したものの、全く活用できないのだ。

著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)

企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。


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