中央快速線の複々線区間は、御茶ノ水から三鷹までに限られている。そのため、本来都心まで乗り入れるはずの中距離電車が入れず、中央快速線の車両がその役割を担わざるを得ない状況になっていた。
特に中野から立川にかけての区間では、さまざまな利用者が乗車している。中距離移動で座りたい人もいれば、短距離移動で立っている人もいる。しかし、上述の理由から中距離電車の乗り入れができなかったこともあり、中距離利用者の快適性は損なわれていた。JR東日本の他の幹線のように、グリーン車の連結やトイレの設置が求められていた路線でありながら、それが長年実現していなかったのである。
中央快速線は「通勤電車」と「中距離電車」の役割を両立する必要があるにもかかわらず、これまでは中距離電車としての機能が提供できていなかった。こうした中距離電車不足をカバーするため、JR東日本は、東京から八王子・青梅間の特急列車を2025年3月のダイヤ改正まで運行する動きも見せていた。
中距離利用者にとって不可欠な、快適な座席やトイレ。今回の導入により、これまで不便を強いられてきた中距離利用者も、やっと快適な通勤・移動ができるようになりそうだ。
次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
東京駅に「立ち食いそば」が少ないのはなぜか
「年収700万円」の人が住んでいるところ データを分析して分かってきた
東京で隣の駅が「近すぎる」路線が存在するワケCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング