セッションには、実際に「mieruupark」を導入するテイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役社長の岩瀬賢治氏、アニヴェルセル 代表取締役社長の松田健一氏も登壇した。両社とも、展開する結婚式場の一部で「mieruupark」を活用しているという。
テイクアンドギヴ・ニーズは「mieruupark」を共同開発しており、2024年から20店舗でテスト運用を実施するなど、いち早く活用していた。アニヴェルセルでも一部店舗でのテスト導入を決めたが、松田代表は「とても悩んだ」と当時を振り返る。
松田社長は岩瀬社長に頼み、既に「mieruupark」を導入していた式場での新規接客の様子を見学したという。
「費用を開示することによって、成約率が下がることはないんだなと分かりました。また、プランナーとお客さまの会話量の回数が多いことが印象的でした。やはりお客さまにとって、安心してご成約いただけることは大切なのだと再確認し、みなとみらい横浜店でのテスト導入を決めました」(アニヴェルセル 松田社長)
岩瀬氏は「結婚式は無形商材であり、顧客がお金を支払ったときに商品を渡せるものではないため、品質を可視化できないところが難しい」とし、今後プランナーのスキルや接客がさらに重要な要素になると指摘する。
「顧客が最終的に契約を結ぶかどうかは、日程と金額──2つの要素が大きく影響します。mieruuparkを導入することでプランナーから金額の武器を奪うことになります。そうすることで、『本当に自分たちの結婚式はいいものなんだ』『私はあなたにとっていいウエディングプランナーなんだ』ということをどう伝えていくか、プランナーや支配人が工夫を凝らし、接客が変わっていきました」(テイクアンドギヴ・ニーズ 岩瀬社長)
金融業界とブライダル業界。一見交わることのないように感じるが、顧客の声を聞き、実際に行動に移していった結果、顧客満足度が向上し、最終的に利益につながる──この改善のサイクルは、業界問わず重要となるに違いない。
今後とも「企業の透明性」に切り込む4社の取り組みから目が離せない。
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