時給7000円、日本にいながら外貨を稼ぐ 円安時代の“海外オンライン秘書”という選択(5/5 ページ)

» 2025年03月27日 08時00分 公開
[薬袋友花里ITmedia]
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日本の地方にいても、世界とつながる働き方を続けたい

 こうした積極的なコミュニケーションがクライアントとの信頼につながり、継続的な案件を獲得することも増えていった。始めは時給15ドル(約2500円)だったが、徐々に上げていくことができ、外貨獲得の仕事を始めてから1年以内で最高時給は45ドル(約7000円)、最高月収は50万円となった。「英語を使って副業を始めたい」という思いから始めたが、もはや“副業”の域を超えた収入を得られるようになったのだ。

 仕事量が増えたことで忙しくはなった。ただ、その一方で「子育てを楽しみながら社会とつながり続け、自分が本当にやりたかった働き方を実現できている」と、もなみんさんは話す。さらに、経済的な余裕が生まれたことで、子ども服などを品質やデザインを重視して選べるようになったのもうれしい収穫だったという。

Upworkを通じて得られた収入で子どものためにさまざまなものを購入した(提供:もなみんさん)

 今後もなみんさんは、家族の都合で東京を離れ、地方で生活する予定だ。しかし、これからもUpworkをメインに、ビジネスSNSで海外求人も探せる「LinkedIn(リンクトイン)」や海外向けに自分のスキルを販売できる「Fiverr(ファイバー)」なども活用しながら、外貨を稼ぐ仕事を続けていくつもりだ。

 また、英語に自信がなくても外貨獲得の仕事を得られたというもなみんさん自身の経験を生かし、「英語を使って仕事をしてみたいけど不安」という人に対して、外貨で稼げる仕事の獲得のサポートにも力を入れていきたいという。

 環境に左右されず、自分の経験やスキルを生かして、外国から収入を得る――円安の先行きが見えない今、もなみんさんのような場所に縛られない働き方は、これからますます広がっていくだろう。

著者プロフィール・薬袋友花里(みない・ゆかり)

フリーランスの記者・編集者として、多様な生き方・働き方を紹介する記事の執筆、企業の導入事例や採用広報記事の作成、記事作成のコンサルティングなどを行う。海外企業の業務も受託し、リモートワークで外貨を獲得する仕事もしている。

国内外を転々としながらリモートワークするデジタルノマド生活を送る。約70の国と地域に渡航し、世界各地の辛い料理を食べることと魚市場めぐりが趣味。

1987年生まれ、山梨県出身。東京外国語大学卒業、東京大学大学院修了。読売新聞編集記者、在重慶日本国総領事館専門調査員、日本航空業務企画職(総合職)、oVice広報を経て現在に至る。

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