大企業を中心に初任給を大幅に引き上げるニュースが相次ぐ中、2026年卒の就活生はどんな企業に注目しているのか? OpenWork(東京都渋谷区)が調査結果を発表した。2026年卒の就活生が注目する企業の1位は「NTTデータ」だった。
2位は「アクセンチュア」、3位は「Sky」だった。OpenWorkの就活レポートに寄せられた先輩たちの声には、充実した社員教育が魅力だったという意見が多くみられる。「入社を決めた理由」として、さまざまな声が寄せられた。
2026年卒の先輩にあたる、各社の若手社員は自社をどのように捉えているのか。
NTTデータに入社した若手社員からは「福利厚生が充実しており、ワークライフバランスも比較的安定している。年収も満足できるレベルで、官公庁や大手金融機関などを顧客とし、大規模なシステムに関われる点も魅力的に感じた」(25卒理系)といった声が寄せられた。
アクセンチュアに入社した若手社員からは、「会社の雰囲気が良く、人事の方々も親切で、業務内容にも魅力を感じた。また、新卒レベルとして年収が高めで、研修制度も充実しているため、成長できる環境が整っていると感じた」(25卒文系)とのコメントが寄せられている。
Skyに入社した若手社員からは、「会社の社風が自分に合っていると感じたから。また、教育制度が充実しており、自分の成長につながるのではないかと考えたため」(24卒文系)といった声が上がった。
文理別のランキングでは、文系1位が「アクセンチュア」、2位が「NTTデータ」、3位が「クイック」となった。5位には、初任給の大幅な引き上げが話題になった「サイバーエージェント」が入っている。そのほかIT系企業や、保険、メガバンクといった金融業が目立った。
一方、理系の1位は「NTTデータ」、2位は「アクセンチュア」、3位は「日立製作所」という結果に。パナソニックやNECといった「ものづくり」メーカーが多数ランクインしている。
OpenWorkの就活レポートに寄せられた「入社を決めた理由」には、「勤務地」や「配属」の確定性を重視する声が多く見られた。
文系の若手社員からは、「やりたい仕事内容、配属選びの選択が可能な点、勤務地が東京の3点が自分と本音の就活軸とマッチしていた」(サイバーエージェント入社・24卒)、「コース別採用で入社後の業務が明確であったため、勤務地や将来のキャリアプランなど他候補よりも想像しやすい要素が多かった」(三井住友銀行入社・25卒)といった声が寄せられている。
理系の若手社員からは、「ワークライフバランスが最もとりやすいと感じた。また、配属先も決まっていたため、安心感があり勤務地もよかった」(日立製作所・25卒)、「職種別採用であったことから、勤務地・事業内容・職種が確定していることが大きかった。事業部の中ならどこになっても面白そうだと感じたから」(NEC・25卒)といった声が上がった。
OpenWorkはランキングの結果を受けて、以下のように分析している。
「キャリアやライフプランを主体的に決めていく上で、入社するまで勤務地や配属先が分からない『配属ガチャ』に不安を覚える学生が少なくありません。文系・理系両方でランクインした富士通は先日、新卒一括採用の廃止を発表しました。優秀な学生を採用し早期離職を防ぐべく『地域限定職』や入社前の配属確定、職種別採用をする企業は、今後ますます増えていきそうです」
調査は、OpenWorkに登録する26卒学生ユーザー19万3578人を対象に、3月3日時点での検索企業を集計した。
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