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「プレステの父」久夛良木健に聞く 「決断が遅い企業経営」に陥る理由近大の情報学部長(1/3 ページ)

» 2022年07月22日 05時00分 公開
[河嶌太郎ITmedia]

 今や日本だけでなく、世界を代表する家庭用ゲーム機「プレイステーション(プレステ)」シリーズ。1994年に登場して以来プレステ5まで、四半世紀以上にわたって任天堂とシェアを競い合っている。このプレステの「父」とされている開発者がいる。当時ソニーの技術者として働いていた久夛良木健さん(71)だ。

 久夛良木さんはプレステ発売後、99年にプレステやそのソフトを開発する企業・ソニーコンピュータエンタテインメント(当時)の社長に就任。2003〜05年にはソニー本体の副社長兼COO(最高執行責任者)も務めた同社を代表する技術者の一人だ。07年にソニーを退任した後も、角川グループホールディングスや楽天、スマートニュースなどの社外取締役などを歴任した。

 その久夛良木さんが、22年4月に近畿大学の情報学部長に就任した。なぜ、大学教育に力を入れようとしているのか。71歳になってからの新たな挑戦について聞いた。

久夛良木健(くたらぎ・けん) 電気通信大を卒業し、1975年にソニーに入社。1993年、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント設立。2003年にはソニー副社長兼COOを兼任した。2009年には、サイバーアイ・エンタテインメントを設立し、代表取締役社長兼CEOに就任。東京都出身。71歳

日本の教育の弊害を実感[

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