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【事例で解説】一斤「3000円」のオーガニック食パンを売りたい! 自己紹介マーケティングで「勝つ」方法は?前編(2/2 ページ)

» 2025年04月08日 07時00分 公開
[日野眞明ITmedia]
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商品のリソースを可視化 「年表」を作ると強みが見えてくる

 次はリソースです。「超ナチュラルオーガニック食パン」のリソースは、自分棚卸年表でさらに精度を高めておきましょう。

自分棚卸年表

 横軸を10年ごとに区切り、縦軸に「主な出来事」「影響を受けたヒト、コト、モノ、本」「成功/失敗体験」、そして、10年を10段階で評価します。個人の持つリソースの大半は、この自分棚卸年表に記されることになるはずです。


 もちろん「自分」ではなく、この場合は「超ナチュラルオーガニック食パン」の棚卸年表となります。自分棚卸年表は10年をひと区切りとしましたが、商品の場合は1年単位でも月単位でもかまいません。また年表の始まりも、その商品に関することが始まった時から設定しましょう。要は、その商品がどんな経緯で生まれたかを、振り返ることができればいいのです。

 例えば「超ナチュラルオーガニック食パン」の場合、五十鈴さんはパンづくりに興味を抱き始めた年から、1年ごとの年表を書き起こすことにしました。

 五十鈴さんはこの年表から、

  • 経理業務ができ、事業に理解のある夫のサポート
  • 開業のきっかけとなったパンの大好きな息子
  • 生産農家とのパイプ
  • 同業の友人の存在

 なども「超ナチュラルオーガニック食パン」のリソースであることを見つけました。さて、これらのインプットをもとに、五十鈴さんは次の作業「検討と分析」へ移ります。(後編に続く)

筆者プロフィール:日野眞明  MORE経営コンサルティング 代表取締役

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名古屋商科大学大学院客員教授。愛知県生まれ。年間宿泊出張を100泊近くする“移動の達人”。

中央大学経済学部国際経済学科卒業後、イトーヨーカ堂を経て、名古屋商科大学大学院経営情報学研究科修了、MBA。

“商売繁盛 ”を応援することが大好きなマーケティング経営コンサルタント。著書には「ふせん1枚から始める『事業計画』」「脳を揺さぶるマーケティング読本」がある。


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