三菱UFJ銀行は2021年から営業DXサービス「Sansan」を導入し、営業担当者の業務時間を年間3万時間削減した。
三菱UFJ銀行では、デジタル技術を活用した営業力の強化や、組織全体での顧客基盤の最大活用を重要な戦略の一つとして掲げている。中期経営計画においても「全社横断ソリューション・データ基盤の強化」「AI・データ利活用の浸透・習慣化」を重点施策としている。
同行ではこれまで、顧客情報の一元管理や組織的な営業アプローチの強化が課題となっていた。2021年に営業部門で営業DXサービス「Sansan」を導入。リモートワーク環境下における営業活動の効率化、パフォーマンス向上への効果が認められたことから、2022から全社規模での活用へと拡大している。
Sansanの導入によって、名刺情報や接点情報を企業の情報資産として一元管理する仕組みを構築。顧客の連絡先を検索する時間が削減されたほか、外出時や在宅勤務時でも必要な情報へ迅速にアクセスできる環境が整備された。その結果、年間3万時間の業務時間削減を実現したという。
また、同行が持つ顧客データと名刺情報・接点情報を統合し、企業名や役職、所属部門といった詳細情報を生かしたマーケティング施策を実施。オンラインセミナーのメール配信ではURLのクリック率が大幅に向上し、有効商談につながるセミナー参加者が従来比5倍に増加した。
同行では2025年4月よりSalesforceを導入し、新たにSansanとの連携機能の活用を開始。これまで複数のシステムを用いて管理していた顧客データを、今後はSalesforceとSansan連携を基盤にした新たな自社システムで一元化し、営業力と顧客体験の向上を目指す。
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