「ごみを売るのか?」から大ヒット 今治発・ホコリの着火剤、その後どうなった?(2/4 ページ)

» 2025年05月10日 06時00分 公開

オリジナルのアウトドアブランドを立ち上げ

 かつてほどの勢いは失われたものの、当初からターゲットにしていた女性や家族連れの利用者からは、継続的な支持がある。コアなキャンパーは無骨さを好む傾向があるが、家族で楽しむキャンパーには今も一定の人気がある。

 また、カラフルな見た目を生かして、贈答品や部屋のインテリアとしての需要も根強い。キャンプイベントなどでも販売しており、プレゼント用として購入されることが多いという。

photo プレゼント需要は好調

 「今治のホコリ」を発売するにあたり、同社はアウトドアブランド「THE MAGIC HOUR」を立ち上げた。卸問屋を通さない戦略で展開しており、自社のブランドコンセプトを理解した店舗に直接販売しているほか、キャンプイベントへの出店で消費者と接点を生み出している。

 短期的な売り上げよりもブランド価値の構築を重視しており、福岡さんは「ゆくゆくはスノーピークのような存在になりたい」と語る。

 現在、同ブランドの主力商品となっているのが、2023年に発売した「タオルシュラフ」だ。タオルケットをシュラフ(寝袋)の形にした商品で、当初は洗えるシュラフとして、夏場のキャンプ用として企画したが、予想を超える反響を呼んでいる。

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