ファミマはなぜパンを「白く」したのか? 累計500万食の「白生」シリーズが挑む主役の座(4/5 ページ)

» 2025年05月25日 06時00分 公開

「スイーツ」としての価値を提供

 白生パンシリーズの開発は、「スイーツのファミマになる」という全社的なテーマとつながっている。ファミマは近年、デザート、パン、アイス、お菓子などを横断したスイーツ強化戦略を展開しており、同シリーズもその一環と位置付けている。パンは食事をしながら甘いものも楽しみたいという需要に応えられるため、同社は菓子パンを開発するときには、スイーツとしての側面を特に意識しているという。

photo スイーツとしての価値を提供する(画像は筆者撮影。記事公開の時点で取り扱いが終了した商品を含む)

 ファミマは、商品開発にあたり、年に数回のマーケティングリサーチを実施している。調査では、同社の商品企画担当者だけでなく、製造に関わる関連企業も参加し、目標とする品質の基準をすり合わせる。チームごとにパンを集め、試食や撮影を行いながら具体的な目標を設定していく。

 今回でいえば、白生パンの食感の特徴である「もちもち」といった感覚は人によって異なるため、実際のパンを持ち寄り、食感に対する認識をすり合わせた。

photo 「もちもちとした食感」のイメージを開発メンバー内ですり合わせた

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