そんな「ねるねるねるね」だが、常に順風満帆だったわけではない。発売から約20年が経過した2000年代には、売り上げがピーク時の約半分に減少したこともあった。
消費者の健康志向が高まったこともあり、特徴である「色変わり」と「ふくらみ」といった面白さが逆に「なんとなく体に悪そう」と捉えられてしまったのだ。「当時、社内では『やめようか』という議論もあった」ほどだ。
そこで同社ではパッケージおよび味の改良を実施。パッケージには保存料や合成着色料を使用していないことを示すマークを付けたほか、どんなお菓子が袋の中に入っているのか具体的にイメージできるデザインに変更した。
味については、市場に出回っている子ども向けのお菓子やジュースの味を調査。それらと比較すると、当時の「ねるねるねるね」は少し酸味があり「すっぱさが子どもに受け入れられていないのでは」との声が挙がった。そこで甘味を増やした味に改良した。
プロモーションでは、発売当時にCMで強い印象を残した“魔女”姿の女性を再起用。単に再登場させるのではなく、子どもと一緒に「ねるねるねるね」をつくるシーンを入れることで、発売当時子どもだった人が見ても、今の子どもにとっても、自分との関わりを感じられるような内容に変更した。
こうした数々の工夫を重ねることで、見事にV字回復を果たした。
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