フレッシュネスバーガーはほっかほっか亭の創業者の一人である栗原幹雄氏が創業したハンバーガーチェーンだ。コンセプトは「大人がくつろげるバーガーカフェ」で、作り置きの商品を手渡すことが一般的だったファストフードに対し、注文が入ってからパティを焼き上げたり、素材にこだわったヘルシーなメニューを売りにしたりしていた。
「カフェ」というコンセプトの通り、ジェラートやベーカリーなど、ハンバーガー以外の商品も積極的に販売し、内装は木目調で手作りのような温かみがある
ファストフード業界内の立ち位置でいえばモスバーガーに近いが、単価はフレッシュネスバーガーの方が高い。シンプルなクラシックバーガーは640円で、モスバーガーの定番「モスバーガー」が470円であるのに対し、200円ほど高い。クラシックバーガーセットにすると、1000円を軽く超える。
もちろん、客単価が高いからダメ……というわけではない。問題は、商品にこだわることによる副作用だ。
筆者がフレッシュネスバーガーについて消費者への調査をしていると、「提供スピードが遅い」という意見をよく耳にする。注文されてからバンズを焼き上げることもあり、作り置きと比べると、提供までのスピードが遅くなってしまう。
価格は高めだが、業態はあくまでファストフード。ファストフードとしては提供スピードが求められるが、その点で消費者の期待とずれている印象もある。全ての店舗で提供が遅いというわけではないが、マクドナルドなどと比べると、提供時間に対する不満が出やすい印象がある。
また、店舗の運営において問題になりがちなのが「店内清掃」だ。ファストフード店を運営する上で特に重要なのが「クレンリネス」、つまりお店の清潔さである。この点についても疑問を呈する声は多い。例えばある記事では、「フレッシュネスバーガーはQSC(品質・サービス・清潔さ)の中で、特にクリンネス(清潔さ)のレベルが低い。収益水準が低いため、店舗改装などへの再投資ができていない」と指摘されている。
こうしたオペレーションの問題などから、フレッシュネスバーガーは爆発的に店舗を拡大しづらくなっているのではないだろうか。
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