最終的には、「仕事が回るように協力してもらう」をゴールにします。結果として、離職率が下がれば尚よいです。ここは「お願いをする」というスタンスで、結節点をみつけていきます。一緒に部下を育成する、という共通の目的に向かえないかを打診します。
(1)共有できる点→線にする
流れをつくります。
人間は感情を聞かれると素に戻る習性があります。上にいる感覚から、一瞬で同位置におろしていきます。
(2)非協力的なときは……
「命令」ではなく、「労い+尊重」から「相談+お願い」にすると受け入れやすくなります。
「○○さんの経験を生かしたいので、ご意見をいただきながら進めたいです」と頼る姿勢を見せてみましょう。
(3)聞く耳を持ってくれないときは……
「全否定」されると反発が大きくなるので、少しずつ取り入れてもらうのがコツです。
「一度やってみて、ダメならまた考えましょう!」と柔軟なアプローチをしてみてください。
(4)自分のやり方を変えないときは……
例えば「効率アップ=自分の負担が減る」と気づかせると、受け入れやすいでしょう。
「○○さんの業務がもっと楽になると思うんです」「一緒にやってみませんか?」とメリットを強調してみましょう。
「最初はサポートしますので、慣れていけば大丈夫です!」と安心感を与えましょう。
(5)それでもうまくいかないときは……
あなたを軽視し、他のメンバーにもこの態度を共有することが続く、または、人間関係からの切り離しや、指示を無視することが起こるには、サポートを依頼してください。人事や上位上司に情報共有して孤立しない環境を整えてください。リーダーにも「守られる権利」があるのですから。
H・Rサポート、株式会社クレドコラ(credocara)代表
青山学院大学文学部フランス文学科卒業
日商岩井株式会社(現 双日株式会社)入社
1998年社会保険労務士資格取得、2000年独立開業〜現在H・Rサポート(港区西新橋にて社会保険労務士事務所経営)
2004年研修講師として活動開始し、管理職選抜・昇格審査事業の一環として、部下育成の相談( 面談)を受託。年間約100日(20年間)、約20,000人対応。現在、研修講師および人材アセスメントのチーフコンサルタントとして活動中。
著書に『Z世代に嫌われる上司 嫌われない上司』(ぱる出版)がある。
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