大阪・関西万博は10月13日で閉幕するが、同社は新商品の展開を模索している。発売できる状態に仕上げられるかどうかは、時間との勝負である。「最後まで『ほっかほっか亭』らしさを表現できるものを提供したい」と稲田さんは狙いを説明する。
万博終了後には、全店での展開も検討している。コスト面から価格設定を再考する必要があるほか、通常店舗では日常食が中心であり、「ハレの日の食事」と位置付けるワンハンドBENTOをどう導入するかが課題となる。
経営企画本部長の飯沼俊彦さんは「まずは店舗を絞って展開し、徐々に広げていく」という。加えて、今回の万博での経験を生かし、2027年の「国際園芸博覧会」(横浜市)など、大型イベントへの出店や、東京都内などの人流が多いエリアでの展開も視野に入れている。
ほっかほっか亭は、2026年に創業50周年を迎える。片手でカジュアルに楽しめるワンハンドBENTOは同ブランドにとって、新たな名物メニューとなりつつある。インバウンドや若年層との接点を強化するうえでも重要な商品と位置付けており、リブランディングにつなげていく構想を描いている。
価格、利便性、健康志向、そしてイベント性。複数の要素が重なった結果、ワンハンドBENTOシリーズは15万食を超えるヒットを記録している。残り1カ月半で、どこまで記録を伸ばすのか。
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「天下一品」閉店の背景は? 唯一無二の“こってり”に陰りが見える理由Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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