CRISPでは、注文や販促、商品開発、店舗運営、働き方などの分野でDXを推進。2019年と比べて、2024年の店舗当たり売上高は39%増、人件費率は8ポイント減、店舗利益率は10ポイント増となった。
同社のDXを支える柱の一つが、2017年から導入したモバイルオーダーアプリだ。「利用客が増えると、スタッフがお客さま一人一人を把握するのが難しくなる。でも、アプリであれば登録ニックネームや来店頻度が分かる。スタッフは名前で呼び掛けられる」と宮野社長は説明する。
また、アプリには評価機能があり、年間20万件に上る顧客フィードバックを収集。商品のリピート率や原価率などを掛け合わせて、商品開発に活用している。例えば、高価格帯のコブサラダ「サウスウェスタン・コブ」(Mサイズ2054円)に一定の人気があったことを踏まえ、低価格帯のコブサラダ「クラシック・チキンコブ」(Mサイズ1498円)を開発。結果として全体2位にランクインするような人気商品になったという。
宮野社長は「外食業では経営者の経験や勘でメニューを作ることも多いですよね。でも、僕らはデータを軸に開発します」と話す。
そうは言っても、最近ではモバイルオーダーを導入している飲食店も増えている。宮野社長によると、CRISPの強みはモバイルオーダーそのものよりも、店舗全体をシームレスにDXしたことにあるという。
例えば、クリスプサラダワークスではアプリや店頭のセルフレジからの注文だけでなく、UberEATSや出前館といった外部デリバリーサービスなども含めた全ての注文を1端末に統合。スタッフは届いた注文を順番通りに調理するだけでよく、オペレーションが大幅に効率化された。
「多くの飲食店ではデリバリー注文が別端末で管理され、伝票も異なります。うちでは全ての注文が1画面に統合されていて、順番通りに作るだけで済む」という。実際に、提供時間は4年間で平均7分から3分半に短縮し、1時間当たりの提供数は160食に増えたという。同規模の競合と比べると、通常は常に行列ができている状態でも1時間当たり50〜60食の提供が限界だといい、クリスプサラダワークスはその3倍程度だ。
宮野社長によると、「外食事業者として優れたオペレーションモデルを作れていること」も強みだという。クリスプサラダワークスの平均単価は1800円前後。高付加価値の商品を小型の店舗で効率良く回転させる経営モデルが、飲食店として成功させる秘訣(ひけつ)だそうだ。
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