「廃墟モール」はなぜ生まれたのか もう一度“にぎわい”を生み出す方法スピン経済の歩き方(3/7 ページ)

» 2026年01月07日 07時45分 公開
[窪田順生ITmedia]

商業施設にとっての致命的な問題

 加えて、商業施設にとっては致命的ともいえる問題が進行している。人口減少だけでなく、それに輪をかけて子どもの数が減っているのだ。

 日本総合研究所が2025年12月に公表した試算でも、2025年の出生数は66.5万人で統計開始以来「最少」だという。ちなみに、2014年は約100万人だったので、この11年で34万人も新生児が減っている。

出生数と婚姻数の推移(出典:日本総合研究所)

 「子どもが減っても今は大人だって推し活とかで消費するだろ!」という元気なシニアもいらっしゃるだろうが、事実として商業施設の成長は「子ども」がけん引している。イオンモールの公式Webサイトでも「メインの客層は主に休日に訪れる30〜40代の子育てファミリー。子どもの年齢は、未就学児約4割、小学生約4割です」とある。

 子どもは成長につれて新しい服もいるし、高齢者に比べて食事量も多い。親は子どもの遊びやスポーツ、趣味などを応援するために、あれやこれやと出費をする。そんな「消費のエンジン」である子どもが急速に減っている。これから国内商業施設の経営環境が急速に悪化していくのは自明の理だ。イオンモールが中国やベトナムなど海外進出に力を入れているのは、日本の商業施設の拡大路線が「限界」にきているからだ。

 ……ということを口走ると、不動産開発を生業(なりわい)とする人々から「人口が減ったとしても投資によって新たな消費はつくり出せる!」という反論が寄せられそうだが、これは商業施設のプロたちも認めている事実だ。

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