「外国人観光客は出ていけ!」「中国人観光客がいなくなってせいせいした」という人たちにはなかなか受け入れ難い現実だが、これからの日本は観光で経済を支えていかざるを得ない局面にある。
「観光に依存しない産業を育成すればいい」という人も多いが、日本のGDPの約7割はサービス産業が生み出していて、日本人の約7割はサービス産業に従事している。「日本はものづくりの国」というのは、トヨタ、ホンダ、ソニーといった一部企業の成功に引っ張られたイメージに過ぎず、実際の日本は「サービス産業の国」なのだ。トヨタやソニーが過去最高益を叩き出しても、日本経済がちっとも上向かないのがその証左だ。
では、なぜわれわれはこれまで「サービス産業」を軽視してしまっていたのかというと、人口が1億2000万人と、先進国では米国に次ぐ規模だったことが背景にある。
高度経済成長期から1990年代くらいまでは人口が増えていたので、国内のサービス業は大きな苦労もなく成長できた。商業施設もつくればつくるほどにぎわった。あまりに当たり前に稼げるので、飲食、小売、宿泊などが「日本を支える基幹産業」というイメージが定着しなかったのだ。
しかし、そんなサービス産業の勢いも2000年代から急速に落ちた。日本人が急速に減っているからだ。
「年間100万人」が消える内需依存型のサービス産業に支えられたこの国で、地方自治体が生き残っていくには何をすべきかは明らかである。
「商業施設で街のにぎわい」から「観光施設で街のにぎわい」というマインドセットに、変えなくてはいけない時代にきているのではないか。
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル』
近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受
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