そして入社4年目、金子さんに転機が訪れた。メンバーの異動が重なり、チームの体制が大きく変わったタイミングで、プロジェクトリーダーを打診されたのだ。ソフトバンクにおいて、20代でプロジェクトリーダーを務める社員は多くない。しかも担当するのは、1案件で数百億円規模にもなる大型案件だった。
この抜擢は偶然ではなかった。入社当初から、先輩にこんなアドバイスをもらっていたのだ。
「今はできなくても『挑戦したいです』と伝えておくといい。そうすると機会をもらえるから」
その言葉を受け、金子さんは「自分にはハードルが高い」と思う仕事でも、チャレンジし続けてきた。入社2年目で「自分の意見を述べる」ことを意識し始め、3年目の挫折では困難な案件から逃げずにやり抜いた。その姿勢を見ていた周囲が、リーダーにふさわしいと判断したのだろう。
では、リーダーになった金子さんは、どのような壁に直面したのだろうか。
「最初は、タスク管理につまずきました。メンバーだった頃は、リーダーが優先順位を整理してくれていたんです。でも今度は、自分がそれをやらなきゃいけない。複数の案件が同時に動く中で、『何から手をつければいいんだろう』と悩みました」
まず論点を整理し、目的と現状を明確にして、タスクの優先順位を振り分けていった。また、タスク管理は専用のツールで「見える化」し、週次でチーム全体で進捗を確認。それだけでなく、日次でも短いミーティングを設け、タスクが滞らない環境を作り上げた。
もう一つ心掛けたのは、上長への報告・相談を丁寧に行うことだ。
「情報を自分で止めないようにしていました。判断に迷ったらすぐ相談する。基本的なことかもしれませんが、リーダーになってからは特に意識しました」
タスク管理と情報共有。地道な積み重ねが、大型案件を成功に導く土台となった。そして金子さんは、4年目から3年連続で数百億円規模の案件を担当。2023年度と2025年度には、社長賞を受賞するまでに至った。
入社1年で「ソニーのエンタメ」の未来を描く 29歳エースに聞く、熱量の原点
広報→IT未経験で情シスに 住友商事「年間12億円削減」の生成AI活用を支える“29歳エース社員”の仕事観
セールスフォース27歳エース営業 「何のために働くか」迷った日々と、見つけた答え
「最初から面白い仕事なんてない」──電通29歳クリエイターが語る、“名刺”になる仕事の作り方
20代で「モンスト」開発部長に スピード出世を遂げたMIXIエースの「マネジメント論」
全社データではなく「エース社員」の思考だけを学習 ノバセル流・生成AI活用が生んだ成果は?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング