20代で「モンスト」開発部長に スピード出世を遂げたMIXIエースの「マネジメント論」教えて!あの企業の20代エース社員(1/4 ページ)

» 2024年05月17日 09時45分 公開
[大久保崇ITmedia]

 スマホゲームをやらないという人でも、『モンスターストライク』(以下:モンスト)は聞いたことがあるのではないだろか。

 同ゲームはMIXIが2013年10月10日にリリースし、2023年に10周年を迎えた。10年たった今でもその人気ぶりは衰えず、2023年上半期下半期共に日本のモバイルゲーム収益ランキング1位となっている(Sensor Tower「2023年日本のモバイルゲーム市場インサイト」より)。また、2023年6月には世界累計利用者数が6000万人を超えており、日本を代表するモバイルゲームだといえるだろう。

 世界中にファンを抱えるゲームの開発組織は巨大だ。そしてそんな組織の中で、29歳という若さで部長に就任したエース社員がいる。2018年に新卒で入社した岡本勇太氏だ。

 彼がどのようにして大ヒットゲームの開発部長に就任したのか。モンストのヒットを支えるエース社員の、その手腕とマインドをひもとく。

20代「モンスト」開発部長の素顔

――まず、岡本さんが所属しているモンスト開発部について教えてください。

 開発部は、UIなどユーザーが実際に触れる部分を扱うクライアントグループ、裏側を担うサーバーグループ、品質保証を担うQA(Quality Assurance)グループで構成されています。正社員が45人、業務委託を含めると120人弱の規模で、日々モンストの開発を進めています。

――2018年にご入社されたとのことですが、現在に至るまでのキャリアを教えてください。

 エンジニアとして入社し、4年目でマネジャー、6年目の2月に部長になりました。

 1年目の頃、当時のマネジャーに「モンストの全ての領域に携わらせてほしい」とお願いしました。当時は自分の強みが何なのか漠然としか分かっていなかったので、それを知りたくて幅広く経験できる環境を求めていたんです。ゲームの大事なアクション、操作部分の開発や、iOS・AndroidのOS機能の実装に関わるところなど、インゲームからアウトゲームまでさまざまな業務を経験しました。

モンスト 岡本勇太さん。2018年にエンジニアとして入社し、29歳という若さで開発部長に就任(提供:MIXI)

 現在は部長として、モンスト開発の「中長期のミッション及びビジョン設計」と、開発に携わるエンジニアたちのキャリアパスを明確にできるよう「評価指標の定義」に取り組んでいます。

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