なぜ、味の素ギョーザは「売上日本一!」をやめ、「28年連続売上No.1」に切り替えたのかスピン経済の歩き方(3/7 ページ)

» 2026年01月14日 10時22分 公開
[窪田順生ITmedia]

「ギョーザ売り上げ日本一!」を掲げないワケ

 さて、このような話を聞くと「ん? だったらこれまで通りに『ギョーザ売上日本一!』を掲げていてもいいんじゃないの」と思う人も多いだろう。

 確かにそれはそうなのだが、そうした「うたい文句」を掲げ続けることで生じかねないレピュテーションリスクもある。

 例えば、売り上げとシェアを混同した消費者から「味の素は大阪王将に負けたのに、まだパッケージに『日本一』とか書いているぞ!」なんてクレームが入って、SNSで悪評が拡散されてしまう恐れもある。

 最近のSNSは「デマ」や「事実と異なる風評」をうのみにして、特定の人や企業を執拗(しつよう)に攻撃する傾向がある。「大阪王将に敗れたのに、往生際悪く日本一を掲げ続ける味の素」なんてのは、「正義」を掲げるネット民にとって格好のネタだろう。

「大阪王将 羽根つき餃子」(出典:イートアンドフーズHDのプレスリリース)

 つまり、味の素としての本音は、これまで通りに「ギョーザ売上日本一!」を掲げ続けたい思いがありながらも、ブランドを守るために今回は泣く泣く引っ込めた可能性もあるのだ。

 なぜ筆者がそう思うのかというと、今回のリニューアル商品のデザインだ。「売上No.1」という文字の下に「富士山」のイラストが描かれているのだが、実はこれは、2024年のパッケージと比べるとサイズが8分の1ほどに縮小されている。

従来商品(上)と2026年新商品(下)のパッケージ比較(出典:味の素冷凍食品のプレスリリース)

 2023年にリニューアルした際のパッケージなどでは、左側全面に富士山が描かれ、背景には旭日旗を思わせる太陽が描かれ「ギョーザ売上日本一!」とある。

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