なぜ、味の素ギョーザは「売上日本一!」をやめ、「28年連続売上No.1」に切り替えたのかスピン経済の歩き方(2/7 ページ)

» 2026年01月14日 10時22分 公開
[窪田順生ITmedia]

「売上No.1」が意味するもの

 「売上日本一」と「売上No.1」は、ほとんど同じ意味ではないか。そう思うかもしれないが、この2つが示す意味は大きく異なる。

2026年2月に発売される「AJINOMOTO BRANDギョーザ」

 インテージの全国消費者パネル調査「SCI」によると、市販冷凍餃子の市場シェア(2023年)において「味の素ギョーザ」は、1位の座から陥落した。2024年も首位を奪還できなかった。ライバル「大阪王将の羽根付き餃子」に抜かれてしまったのだ。

 そう聞くと「えっ? じゃあ“売上No.1”なんてうそじゃん!」と思う人もいるだろうが、そんなことはない。先ほどの「大阪王将の羽根付き餃子」が1位になったのは、あくまで「市場シェア」の話であって「売り上げ」ではない。

 しかも、注意すべきなのは、この商品単体の話ではない点である。今回のリニューアル商品のパッケージに記された「28年連続売上No.1」には、次のような注釈が小さく添えられている。

市販用冷凍・チルド餃子市場、1997年度〜2024年度売り上げ金額ベース 味の素の冷凍餃子計(メーカー計)、当社調べ

 ご存じのように、味の素の冷凍餃子はラインアップが充実している。定番の「ギョーザ」以外にも、「生姜好きのためのギョーザ」「黒胡椒にんにく餃子」「コクうま味噌ギョーザ」「鍋にスープに水餃子」など、同社公式の「ギョーザ」ブランドサイトに掲載されているだけでも12商品があり、定番のギョーザには及ばないものの、かなり売れている「スター商品」もある。

 先ほどの注釈によると「28年連続売上No.1」というのは「冷凍餃子計(メーカー計)」なので、これらを全てひっくるめた売り上げだ。

 大阪王将も「羽根付き餃子」以外に「肉餃子」「スタミナ肉餃子」「肉汁大粒餃子」など多くのラインアップをそろえているが、全てを合計しても味の素の「冷凍餃子ブランド全体の売り上げ」には敵わないはずだ。

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