学研が挑む"真のDX"──「本当に使われるデジタル」で目指す教育価値のバリューアップ
【開催期間】2026年1月27日(火)〜2月25日(水)
【視聴】無料
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【概要】学研グループは、DXを目的化するのではなく、現場と顧客にとって“本当に使われるデジタル”を出発点に教育価値のアップデートに挑戦しています。本講演では、現場で浮き彫りになった課題や、実際に行ってきた改善や仕組みづくり、そこで得られた知見がどのように学研のDX推進を形づくんできたのかをお伝えします。既存のデジタル活用の成果と学びを振り返りながら、学研が目指す“真のDX”の姿をご紹介します。
「SaaS is dead」(「SaaSは死んだ」)――。生成AIの台頭によって、従来のプロセス管理型SaaSの価値が揺らいでいる。この逆風を「成長のチャンス」と断言するのが、Sansanの事業責任者、小川泰正氏だ。
Sansanは名刺や営業履歴を一元管理して全社で共有できるビジネスデータベースを提供。顧客が売り上げ拡大とコスト削減を両立できるよう、支援してきた。
2025年11月には、4年ぶりの新サービス「Sansan Data Intelligence」をリリース。社内システム上の取引先データの重複や更新漏れを補正し、AI活用に必要となる高品質なデータ基盤の構築をサポートしてきた。
「SaaSは死んだ」という言説に対して、小川事業部長は「データを軸としたエコシステムを構築すれば、SaaSの成長はむしろ加速する」と話す。AIを脅威ではなく、自社のビジネスモデルを完成させるための要素と捉える小川事業部長に、今後の展望を聞いた。
小川 泰正 執行役員/Sansan事業部 事業部長 2015年にSansanに入社し、執行役員として営業DXサービス「Sansan」のカスタマーサクセス、マーケティングなどをけん引。2020年よりEight事業部にてプロダクト刷新、事業の推進に従事。2023年、Sansan事業の責任者に着任Sansanが企業のIT・情報システム系の担当者708人を対象に実施した「企業のデータ管理に関する実態調査」によると、システム統合やデータ整備に取り組む企業の平均投資額は6.36億円だったという。また、1社あたり23.3個のシステムを活用していることが分かった。
さらに66.0%が「システム間のデータ連携は限定的で、手作業の更新が発生している」と回答。システム間のデータ連携が進まない理由のトップは「システムごとにデータ形式や項目が異なるため」で、58.6%だった。
AIが社内データを参照して回答する際、「期待通りの精度が出ないことがある」と回答した企業は87.3%に上っており、AI活用に苦戦する企業が多い実態も明らかになった。
名刺管理のビジネスで始まったSansanは、取引書類をデータ化する「Contract One」、請求書・経費精算管理クラウド「Bill One」など、事業領域を広げてきた。
小川事業部長は「その先にあるAI時代を見据えると、ビジネスデータベースが重要だと思ったのです。そこで新たに開発したのが、Sansan Data Intelligenceでした」と説明する。DXからよりAX(AIトランスフォーメーション)推進に比重を置くことを意味していて、事業ポートフォリオを変える意味でも、大きな経営判断だったようだ。
Sansan Data Intelligenceは、2007年の創業時から名刺や請求書といったビジネスデータを処理する中で培ってきたデータ化・名寄せ技術をもとに開発したデータクオリティマネジメントサービスだ。800万件超の企業・事業所データベースをもとに、ユーザー企業内の取引先データの重複や更新漏れを補正。AI活用や戦略立案に必要となるデータ基盤の構築を後押しする。
小川事業部長によると新サービス開発の背景には、2つの判断軸があったという。1つは「AI活用による未来を想像した時に、その奥にある可能性を広げられるかどうか」だ。AIはインターネット上にあるパブリックデータを利用している。「その上で、AIによって企業独自のプライベートデータを活用できるようにすることが、企業の競争力になります」と話す。
もう1つは、「足元の困り事や課題の解決」だという。データが部門ごとにバラバラに管理されていたり、データベースが更新できていなかったりする企業の実態を目の当たりにしてきた。小川事業部長は「Sansan Data Intelligenceによって構造化されたデータベースが構築できれば、それは企業にとってのAI活用の基盤にもなるのです」と説明する。
「将来はこうしたAI活用を後押しするサービスのほうが、より大きなビジネスになるのは、ほぼ確実だと思っています」
同社は「Sansan AIエージェント」というサービスも提供している。Sansanをはじめ、SFA(営業支援システム)、基幹システム、クラウドストレージなど、社内のあらゆるデータソースを統合し、対話形式で利用できる新しいソリューションだ。
社内データの統合にも踏み込んでおり、小川事業部長は「広義のRAG(検索拡張生成)的な動きを含んでいる」AIエージェントだと説明した。
「差別化のポイントは、当社でデータのインテグレーション(統合・連携)を行うことと、データを構造化できるという2点です。AIエージェントと名乗っていますが、現段階では営業の仕事を助ける機能が基本で、自律的なAIエージェントの少し手前のものだと思っています」
将来的には、自律的なAIエージェントとして振る舞えるように進化させていく構えだ。
新サービスを開発したものの、現在は「SaaS is dead」とささやかれる時代だ。もし本当にこのような事態が起これば、せっかく開発したツールも無駄になりかねない。小川事業部長は、単純なプロセス系のSaaSは、AIによって一部の業務の自動化が可能となり、相対的な価値が下がるケースもあると予想した。
一方「データを軸としたSaaS……当社でいうと、名刺をスキャナで取り込むとそれがデータになり、さらにデータベースに進化していくビジネスは、AIに置き換える上では難易度が高いです。AIが進化するほどSaaSにとって重要になってくるのは、データを起点とするビジネスだと考えています」と話す。
AIとはデータの蓄積によって成り立つものであり、Sansanのビジネスモデルも名刺などビジネスデータの蓄積が物を言う。小川事業部長は「AIが進化しようが、SansanのSaaSビジネスにネガティブな影響はない」と自信をのぞかせた。
「AIの進化のスピードは予想以上ですが、それを機会と捉えるのか、脅威と捉えるのかによって対応が変わります。進化のスピード自体は脅威と捉えている一方で、いかに機会に変えていくかという発想でいます」
AIの台頭をチャンスに変えるために、Sansan Data Intelligenceという新サービスをリリースした経緯がある。
「当社は、地味な事業かもしれませんが、SaaSビジネスにおいて、収益を上げられるビジネスモデルとなりました。今後は周辺領域も拡大させて、(顧客にとって不可欠な)エコシステムになることを目指しています」
例えば、もしGAFAのような巨大企業がSansanと同じサービスを作れば、彼らのエコシステムに組み込まれるかもしれない。そんな事態を回避する意味でも、独自のエコシステムの構築が必要不可欠だ。
「Sansanというサービスを起点にしながらも、特に営業に特化した次なるソリューションをリリースして、エコシステムを作りあげないといけません。将来どうするのか? と聞かれたら、サービス開発をやり続けると答えます。スピーディーに進化するAIに対して、常に考え続けないといけないと思っています」
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