まいばすの真の狙いを理解するためには、まずはスーパーの店の構造について説明しておく必要がある。
チェーンストアであるスーパーは、商品を物流センターなどの特定の場所に集め、商品の積み替えや、生鮮品の小分けなどを行い、各店舗に配送する「センター供給」を採用している。しかし日本では、センターなどで生鮮品を集中的に小分けやパック詰めをせず、各店舗のバックヤードで行う「インストア加工」が一般的だ。
これは、魚食や生食習慣のある日本の消費者が鮮度に非常に敏感であり、売場の裏で加工してすぐに出すインストア加工の店が生き残ったためである。スーパーに行くと、青果、鮮魚、精肉、そして総菜と、壁に沿って生鮮・総菜売場が並んでおり、その壁面がガラス張りになっていることが多い。こうして、わざとインストア加工であることをアピールしているのである。
ただ、このインストア加工は店舗ごとに作業場を設ける必要があるため、労働集約的な収益構造となる。また、インストア加工用のバックヤードは売り場の半分ほどの広さを要するため、通常の1.5倍の店舗面積が必要となる。人件費も賃借料も余計にかかるため、かなり非効率なのである。
そのため、広い店舗スペースの確保が難しく、人件費や賃借料も高い首都圏中心部においては、大型のスーパーを出店することができなかった。大手スーパーは、地方や郊外ではロードサイド(幹線道路沿い)に大量に出店して中小や零細小売のシェアを奪って成長した。しかし、東京23区とその隣接エリアでは、大型店舗の出店場所が限られていたため、中小スーパーや商店街のシェアが残っている。
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