若者世代に向けた新商品開発にあたり、美十は開発部、製造部、営業部、マーケティング部、デザイン部門から、20〜30代の社員を中心にプロジェクトチームを立ち上げた。商品設計からパッケージデザインまで、外部に委託するのではなく、社内の各部門が横断的に関わる体制を取った。
「従来の延長線にないおたべ」を模索する中でプロジェクトメンバーが注目したのが、社内に眠っていた過去の試作アイデアだった。
そのアイデアは約13年前にさかのぼる。当時、おたべ50周年の節目に向けて、雪平(せっぺい。求肥に卵白と白あんを加えて練り上げる、白く柔らかな和菓子)をおたべで表現できないかと、社内で方法を模索していた。しかし、当時の設備では雪平の生地を、おたべのような三角に成形することが難しかった。
また、アレルゲンの対応や量産化での課題にも直面し、商品化は見送られた。しかし、その開発を担当していた社員は手応えを強く感じており、業務の合間をぬって試作を行い、可能性を探り続けていた。
「今の課題に応えられるのは、このアイデアではないか」と、過去の試作をベースに製法や設備も含めて設計を見直し、土産菓子として成立する量産体制を整えたのが「ふわふわおたべ」だった。
ふわふわおたべのキャッチコピーは「天使も驚く、ふわふわ食感。」。きめ細やかなもち粉にメレンゲを合わせたふわふわ食感の生地は、定番のおたべに比べて約2倍の厚みだ。サイズは一回り小さくし、女性でも食べやすいように設計した。
お詫びと訂正:2026年2月7日午前7時30の初出で、「さらに、持ち運んでも三角形が崩れにくく、取り出しやすいよう、個包装のトレーの下から指で持ち上げられる仕様にした」と記載いたしましたが、現在は仕様変更がなされているため、2月9日午後0時58分、タイトル・本文の該当箇所を削除いたしました。お詫びして訂正いたします。
中身についても、フルーツやきな粉など、さまざまなフィリングを検討したという。その中で最終的に選ばれたのが、北海道十勝の契約農家から仕入れた小豆をなめらかに炊き上げたこしあんに、国産バターを組み合わせた「あんバター」だった。これまでおたべで培ってきた技術を生かしながら、昨今のあんバター人気を取り入れるなど、若者世代にも受け入れやすい味わいを目指した。
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