もう「全部読む」必要はない! 「NotebookLM」が変える資料読み込みの常識(1/3 ページ)

» 2026年02月25日 07時00分 公開
[冨田到ITmedia]

【注目】ITmedia デジタル戦略EXPO 2026冬 開催決定!

「全社員AIワーカー化」を通じた業務効率化と生産性向上の取り組み

【開催期間】2026年1月27日(火)〜2月25日(水)

【視聴】無料

【視聴方法】こちらより事前登録

【概要】クレディセゾンでは2019年より内製開発を武器としたDXを推進してきました。本年度からは「CSAX戦略」を掲げて全社員にChatGPT Enterpriseを配布。「全事業部、全社員の業務を、AIを前提に再設計」し、2019年からの累計で300万時間の業務削減を目指します。本セッションではCSAX戦略の全容と、パイロットプロジェクトで得られたROIや成果についてお話しします。

この記事は、冨田到氏の著書『知的生産でAIを使いこなす全技法』(かんき出版、2025年)に、かんき出版による加筆と、ITmedia ビジネスオンラインによる編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。


 「いつか読もう」とデスクトップにたまった論文のPDF、ブックマークしただけで満足してしまった長尺のYouTube動画。情報の海に溺れそうなビジネスパーソンにとって、それはもはや「知識」ではなく「重荷」になっていないだろうか。

 こうした状況を打開する手段として注目されているのが、AIツールによる長大な資料の要約だ。生成AIエージェントを提供するDeskrex代表取締役の冨田到氏は、その有力な選択肢として米GoogleのNotebookLMを挙げる。

 同ツールは単に資料を要約するだけでなく、読み込んだ資料を基に専用のポッドキャストやマインドマップを生成する。NotebookLMの画期的な機能とその活用法を解説する。

photo01 NotebookLMの機能と活用法を解説(提供:ゲッティイメージズ)

NotebookLMが資料の読み込みに適しているワケ

 興味深い論文のPDFや長尺のYouTube動画、専門的な論考が掲載されたWebサイトなどを見つけたものの、じっくり見る時間が取れないという経験がある人は多いのではないでしょうか。

 そんな時に活躍するAIツールが、GoogleのNotebookLMというサービスです。

 例えば、フードチェーンの新業態や新サービスを検討している時に、消費者の受容性に関する興味深い論文を見つけたものの、300ページもあると「読むべきだとは分かっているけれど、この分厚さは正直きつい」と思ってしまうものです。

 しかし、NotebookLMを使えば、わずか十数分で長大な資料の核心部分を理解できます。

 NotebookLMでは、PDFファイルやWebサイト、YouTube動画のURLを入力すると、AIがその内容を読み込み、質問に答えてくれます。特徴的なのは「あなたが提供した資料だけ」を参照して回答することです。

 これはRAG(Retrieval-Augmented Generation)という仕組みを使っているためです。RAGは「検索拡張生成」という意味で、簡単に言うと「質問に関係する部分だけを文書から探し出して、その部分を基に回答を作る」技術です。これにより、AIが無関係な知識を補完して誤った情報を提示するリスクを抑えられます。

 逆に言えば、NotebookLMは「資料に書かれていない独自の意見」を出すのは苦手です。しかし、これは欠点ではなく利点です。なぜなら、学術論文や専門資料の内容を正確に理解したい場合、AIの「創造性」は邪魔になることが多いからです。

 私が推奨するNotebookLMの使い方は「まず要約や音声の解説で概要を掴み、質問やマインドマップで詳細な疑問を解決する」というアプローチです。特に、長く専門的な文書や動画に出会った時、最初から自分で読むのは大変です。そんな時にこそ、NotebookLMが「取っ掛かり」として威力を発揮します。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR