この記事は、冨田到氏の著書『知的生産でAIを使いこなす全技法』(かんき出版、2025年)に、かんき出版による加筆と、ITmedia ビジネスオンラインによる編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
複数のステップを自律的にこなす「AIエージェント」が注目を集めている。
しかし、その種類や違いについては、十分に理解されていないのが実情ではないだろうか。それぞれのAIエージェントには明確な特徴があり、どれを選ぶかによって、作業の快適さは大きく変わる。
デスクリサーチに特化した生成AIエージェントを提供する冨田到氏が各AIエージェントの相違点と選び方を解説する。
「自分の働き方や課題に最も適したAIエージェントはどれなのか?」という点は、誰しもが気になるところでしょう。
実際に主要各社の代表的なサービスを整理してみると、興味深い特徴が見えてきます。各社ともAIエージェント機能を提供していますが、その自律性の高さ、創造性、そして安全性(AIが不適切な表現を生成しにくい仕組み)には、それぞれに特徴があります。
主要なAIサービスを俯瞰するため、私の経験と評判などを基に、独自でまとめたものが上記の4象限のマップです。あくまでAIエージェントの汎用的な能力を表す自律性と創造性という指標を基に整理したものです。ここから、相性の良いAIエージェントを選ぶ方法をさらにブレイクダウンして見ていきましょう。
あなたの働き方や抱えている課題から、使用すべきAIサービスを比較検討していきます。適切な選択をするためには、次の2つの重要な軸を意識して相性を評価することが不可欠です。
まず第1の軸として考えるべきは、あなたが普段使っているデジタルツールとの相性です。どれほど優秀なAI機能を持っていても、使用するたびに新しいアプリケーションの立ち上げに手間がかかったり、既存のデータを移行する作業が煩雑だったりすると、最初は興味を持って使い始めても、だんだんと使わなくなってしまうものです。
Microsoft Office環境の場合、OpenAIとの組み合わせが最も自然です。Outlook、Teams、SharePointとの親和性が高く、既存のワークフローを大きく変えることなくAI機能を導入できます。特に営業職や企画職で提案資料・企画書を頻繁に作成する方には、Office統合による効率化効果を実感しやすいでしょう。
ChatGPTの代わりにMicrosoftが提供しているCopilotを使うのも良いでしょう。CopilotはMicrosoftが米OpenAIに出資している関係もあり、中身のモデルはOpenAIのGPT系モデルが使われているため、ChatGPTと同じような文書処理やOfficeとの連携の性能が得られるでしょう。
Google Workspace環境で働いている方は、GeminiとNotebookLM(PDFやWebページに基づく情報を質問できるサービス)の組み合わせが強力です。Gmail、Googleドライブ、Googleカレンダーとのシームレスな連携により、会議録画の自動書き起こしから次のアクション提案まで一貫して処理できます。100万トークンという圧倒的な文脈処理能力により、長大な資料や複数の文書を同時に扱う業務において真価を発揮します。
開発・コーディング環境で多くの時間を過ごすエンジニアには、米AnthropicのClaudeが優位性を持ちます。Claude Codeによりエディタ上で直接AIと対話でき、ローカルファイルの参照や編集もシームレスに行えます。「コーディング環境から離れずにAIを使える」という体験は、開発効率を劇的に向上させます。
ちなみに、2026年1月には、Cloud CoworkというMac用のアプリがリリースされ、非開発者でもPCのファイルやOfficeなどの操作を自動化することができるようになりました。
SNS中心の環境でインフルエンサーのように仕事をする方には、米xAIのGrokが興味深い選択肢となります。モバイルファーストで設計され、音声対話や画像認識機能が充実しているため、スマートフォンからストレスなく議論や画像生成が可能です。
X(旧Twitter)との統合により、移動中や外出先でもリアルタイムの情報収集と分析を行えるので、X上の生の声からインサイトを深めることができます。
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