ただし、ハドルミーティングが万能なわけではない。
会社の経営方針を決めるような深い議論や、複雑な問題解決が必要な場面には向いていない。そうした場面では、参加者全員が膝を突き合わせるリアル会議が必要だ。
使い分けの基準はシンプルである。
報告や進捗確認、ちょっとした相談。これらはハドルミーティングで済ませる。意思決定、問題解決、ブレインストーミング――これらは目的を明確にした正式な会議で行う。
逆に、ハドルミーティングで扱うべきテーマを正式な会議に持ち込むのも時間の浪費だ。「この進捗報告、わざわざ1時間の会議でやる必要があるか?」と常に自問してほしい。
重要なのは「今からやるのはどちらの会議なのか」を常に意識することだ。これを意識しないと、ハドルミーティングのつもりで始めたのに議論が白熱して1時間が経過するという「会議の肥大化」が起きる。
「この話は10分では終わらないな」と感じたら「別途会議を設定しよう」と切り上げる判断が必要だ。その切り替えができるかどうかが、ハドルミーティングを機能させる最大のポイントである。
会議は手段であって、目的ではない。目標を達成するための議論をし、意思決定をし、メンバーのベクトルを合わせるための「道具」だ。
しかし、冒頭の営業部長のように、会議そのものが目的化してしまうケースは多い。「とりあえず定例だから」と集まる。「何をやっているか見えない」という理由で部下の時間を奪う。
会議を減らせないなら、まずハドルミーティングを導入してみること。10分で終わる打ち合わせを体験すれば、「1時間の定例会議は本当に必要だったのか?」と考えるきっかけになる。
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