なぜ「プリ機」は約30年、JKに愛され続けるのか “激盛れ”から“ナチュラル”、そして全世代対応へ(2/6 ページ)

» 2026年04月16日 05時00分 公開
[米倉志保ITmedia]

“盛れる”は少しずつ変化

 プリ機と聞くと「目が大きく、肌が白く、顔が小さく写る写真」を思い浮かべる人も多いだろう。だが、その“盛れ具合”は時代ごとに少しずつ変化してきた。

 例えば、初代「プリント倶楽部」には、現在のような補正機能や落書き機能はなかった。使い捨てカメラが主流だった時代で、撮った写真がその場でシールになること自体が新しかったという。「一度は試してみたい新トレンド」として、幅広い年代に利用されていた。

プリント倶楽部(出所:特許庁公式Webサイト)

 フリューがプリ機事業に参入したのは1998年。全身撮影ができる機種や、美白補正を強めた機種が登場し、「よりかわいく写る」ことが女子中高生の心をつかんだ。さらに、撮ったシールを手帳やノートに貼る「プリ帳」作りや、友人同士で交換する「プリントシール交換」などの遊び方が広がり、ブームとなった。

 2000年代に入ると、女子中高生の間で「前略プロフィール」(前略プロフ)が流行する。PCや携帯電話から自分のプロフィールページが作成できるサービスで、“ギャル文字”や“デコる文化”が広がった。

 この流れはプリ機にも波及した。文字を書き込んだり、スタンプで飾ったりする「落書き機能」が充実。2006年頃には、目が大きく写る「デカ目補正」が標準化し「プリ=盛れる」が定着していった。

プリ帳が流行(出所:フリュープレスリリース、以下同)

 2010年代には、AKB48などのアイドルの流行を背景に、過剰な加工から自然な補正へと潮流が変わる。「いかにも加工した顔」ではなく「ナチュラルでかわいい」写りが求められるようになった。

 さらに2018年頃からは「インスタ映え」がキーワードになる。撮影空間やプリ機の外装、プリの背景デザインまで“映える”ことが重視されるようになった。

インスタ映えを意識して背景がカラフルになった

 近年は、女子中学生の「なりたい姿」が多様化していることから、細かい微調整ができるメーク・レタッチ機能が進化している。かつてはモデルや芸能人が憧れの対象だったが、今はインフルエンサーやYouTuberなど、若者が参考にする存在が無数にいる。フリューはこうした変化に対応し「細部まで自分のかわいいを追求できる」ようにしているという。

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