本当に部下のせい? いつも「計画倒れ」になるマネジャーの特徴ランキング「キレイごとナシ」のマネジメント論(1/3 ページ)

» 2026年05月11日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]

「キレイごとナシ」のマネジメント論

常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。

著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)

企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。


 ある医療機器メーカーの営業部長から、こんな嘆きを聞いた。部下育成の年間計画を丁寧に立て、研修の回数や業界紙の購読まで決めた。なのにいつまで経っても、部下の成長を実感できないというのだ。しかも、これは6年連続で起こっている。

 計画は立てた。本人もやる気はあった。にもかかわらず、いつも計画倒れに終わるのだ。

「計画倒れ」が当たり前になっていないか(ゲッティイメージズ、以下同)

 「最近の若い子は難しいな……」

 そんな愚痴をこぼす部長だが、本当に部下のせいなのか? 同じ失敗を繰り返すのは、本人のやる気や努力の問題ではない可能性が高い。目標達成の手順を知らないからなのだ。

 今回は、目標達成できないマネジャーに共通する特徴を、筆者のこれまでの経験をもとに独自に作成し、ランキング形式で紹介する。自分のマネジメントを見直したいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

1位 「計画そのもの」を正しく作れない

 最も多く、最も致命的な問題が「計画の作り方」そのものだ。正しく計画を作れないマネジャーが、圧倒的に多いのである。

 例えば部下育成の年間計画を考えてみよう。

  • 業界紙を月1冊読む
  • 研修を年間20時間受ける
  • 月2回は改善提案をする

 こうした行動目標を並べることは、決して悪いことではない。しかし問題は「それをやることで、部下がどのように成長していくのか」が表現されていない点だ。

 家を建てることに例えると分かりやすい。まず地盤調査・基礎工事で土台を作る。次に骨格となる躯体工事、その後に屋根工事・外壁工事で外側を固め、電気・給排水などの設備工事、内装工事と続く。最後に外構工事・引き渡しという流れだ。これらが「フェーズ」であり、各フェーズのチェックポイントを「マイルストーン」として管理する。

 ところが「月に研修を2時間受ける」「業界紙を読む」「改善提案をする」と羅列した計画は、このフェーズが見えない。個々の行動は正しくても「それでどんなスキルが、どこまで身に付くのか」が分からない。これでは工事の手順がバラバラに並んでいるだけで、家は建てられないのと同じだ。

 計画を作る際は常に「この計画全体で、どのようなゴールに到達させようとしているのか」という問いを忘れてはならない。

 特に能力開発や部下育成といった計画は「フェーズ管理とマイルストーン管理を組み込んだ全体設計」でなければならない。

  • 6カ月後にはこの状態になっているはず
  • この指標をクリアしたら、次のフェーズへ進む

 といった構造があって初めて、進捗管理にも役立つ。全体を把握できない計画は、単なる「やることリスト」に過ぎないのだ。

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