東京商工リサーチが実施した「本社機能移転状況」の調査によると、2025年度に他都道府県へ本社機能を移転した企業は1万7274社(前年度比6.1%増)となり、3年連続で増加した。
人手不足への対応、人件費やオフィス賃料のコスト抑制、都心を離れた地方マーケットの開拓など、本社を移転する要因は多様化している。
規模別で見ると、資本金1000万円以上は2748社(同2.1%減)で減少したのに対し、同1000万円未満は1万4526社(同7.9%増)と4年連続で増加した。比較的規模の大きい企業の動きは落ち着いたが、中小・零細企業の本社移転が活発で件数を押し上げた。
産業別で見ると、サービス業が6721社で最多となり、全体の約4割(構成比38.9%)を占めた。次いで、情報通信業2066社(同11.9%)、小売業1906社(同11.0%)と続き、上位3産業は前年度と変わらなかった。「この3産業は比較的規模の小さい事業者が多く、移転などの意思決定がしやすいことで本社を移転した企業が多いと見られる」(東京商工リサーチ)
前年度からの増加率では、運輸業が25.8%増(255社→321社)で最も高かった。ドライバー不足や2024年問題を背景に、営業エリア、車庫、営業所の配置を見直す動きが続くほか、M&Aも活発になっており、本社移転を検討する企業が増えたようだ。
前年度比では、10産業のうち9産業で移転企業数が増加した。唯一減少したのは金融・保険業で377社(前年度比6.6%減)だった。
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