パイロットの「蛍光ペン」、なぜ1000万本売れた? ゼブラ・三菱鉛筆が強い市場で“機能性”勝負(4/5 ページ)

» 2026年06月01日 05時30分 公開
[米倉志保ITmedia]

開発期間は6年

 KIRE-NAの開発期間は約6年に及んだ。キチントガイドの部分では、ペンを持つ角度や筆圧は人によって異なるため、ガイドの角度や角の丸みを何度も試作した。

 伴野氏によると、特にインクを使う文具は開発に時間がかかるケースが多いという。KIRE-NAでも、インクの開発だけで約2年を費やした。

 「理想の色に近づけるために何度も調色する。さらに、そのインクが長期間、品質を維持できるかをテストしなければならない」と伴野氏は説明する。店舗に並ぶ期間や、ユーザーが購入後に使用する期間も想定しながら、時間経過による変化を確認していくという。

 色選びも重要だ。市場で売れている色などを分析しながら、どの色を商品化するか絞り込んだ。

 KIRE-NAではピンク、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルーの基本的な蛍光カラー5色に加え、淡い色合いのペールピンク、ペールオレンジ、ペールグリーン、ペールブルー、ウォームグレー5色を用意した。

開発期間は約6年

 伴野氏は「今回は本当にゼロから始まったので、蛍光ペンとしては開発期間が長い方だと思う。関係する要素が横一列でそろわないと良いものは生まれない。細かな部分までアイデア出しやディスカッションを重ねながら決めていった」と振り返る。

 開発期間が長期に及ぶからこそ、流行の変化にも気を配った。設備投資にはコストもかかるため「本当にこの仕様や色でいいのか」は常に検討し続けていたという。

 「流行のアンテナを張りながら、次のプランを同時に考えていく。発売した後どう認知させていくのか、海外にどうやって展開していくのか、いろんなことを想定しながら開発した」(伴野氏)

 KIRE-NAの販売比率は国内外でほぼ半々で、特に中国市場が好調だ。蛍光ペンに限らず、アジアの文具市場は国内のトレンドと似ているという。

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