さらに手軽な手法もあります。世界最大級の家電見本市である「香港エレクトロニクス・フェア」などの展示会では、香港近郊の工場やメーカーが自社製品を展示しています。
バイヤーは、展示されている製品の中から売れそうなものを選び、「本体の色を白に変えて、わが社のロゴを入れてほしい。まずは5000台発注する」─―これだけで、実態は「商社(買い付け)」であっても、立場は「自社ブランドを持つメーカー」へと変わります。デザインの微調整やパッケージの指定を行うだけで、あたかも自社で開発したかのように製品を発売できるのです。
一方で独自の進化を遂げたのがアイリスオーヤマです。日本の大手家電メーカーが早期退職者を募った際、アイリスオーヤマはその熟練技術者たちを積極的に採用しました。シャープやパナソニックなどで長年培われた高い技術やノウハウと、同社のスピード感のある経営とを融合させたのです。その結果、単なる安物ではない、「なるほど」と思わせる便利な機能を備えた独自の家電を次々と開発し、ジェネリック家電の域を超えた存在へと成長しました。
さらに近年では、ニトリやドン・キホーテといった「小売・流通企業」がメーカー化する現象が加速しています。これらの企業には、日々何百万人もの顧客が訪れ、「何が不満か」「いくらなら買うか」という膨大なデータが蓄積されています。彼らは、他社の家電を仕入れて売るよりも、自分たちで工場と直接交渉して作ったほうが、利益率が高く、顧客のニーズにも合致することに気付きました。
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