ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
国内の百貨店業界を代表する店舗が、三越伊勢丹ホールディングスが運営する「伊勢丹新宿本店」と、エイチ・ツー・オー リテイリング傘下の阪急阪神百貨店が運営する「阪急うめだ本店」です。
2026年3月期の店舗売上高は、伊勢丹新宿本店が4249億円、阪急うめだ本店が3487億円。国内百貨店の売り上げランキングのトップ2です。
この高い売上高を支えているのが、それぞれ異なる成長戦略です。顧客との関係を深めて収益性向上を目指す三越伊勢丹と、店舗への積極投資と集客力で成長を目指す阪急。両社は対照的なアプローチを採っています。
本記事では、百貨店事業の決算データや経営方針を基に、両社の稼ぎ方の違いを分析します。
まずは2社の百貨店事業単体の業績を見てみましょう。直近3期の総額売上高、営業利益、営業利益率は以下の通りです。
2026年3月期は、両社とも前期まで続いたインバウンド需要の急拡大の反動や、中国からの訪日客数の減少などを背景に、売上高はわずかに減少しました。
しかし、売上高以上に営業利益に違いが現れました。
エイチツーオーは、売上減少による粗利益の縮小に加え、阪急うめだ本店のリモデル投資やPOSレジ刷新に伴う一時的な費用増加が販管費を押し上げたことで減益となりました。
一方、三越伊勢丹は売上高が微減となったにもかかわらず、営業利益は前期を上回りました。利益率もわずかですが、5.3%から5.4%へ上昇しており、収益性の改善が見られました。
この違いの背景にあるのが、三越伊勢丹が近年進めてきた「顧客との関係性を深める経営」です。単に来店客数や売上高を追うのではなく、優良顧客との接点を強化することで収益性を高めてきました。
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