「KADOKAWA夏野社長を解任せよ」 根本原因は業績不振にあらず? 日本企業を悩ます“社外取締役”問題の深層(4/4 ページ)

» 2026年06月23日 05時00分 公開
[大関暁夫ITmedia]
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社外取締役に求められる「もう一つの姿勢」は?

 もう一つ、社外取締役に求められる姿勢があります。トップに対してモノいえる態度であり、必要を感じた折にはトップ解任の発議も辞さない覚悟です。これは、社内で昇格した取締役には難しい部分で、社外取締役であるからこその役割といえます。

 「外の目」として、世間一般の常識に照らして「おかしいと思うことを指摘する」という心構えが、社外取締役には必要です。そのためには、社内とのコンタクトを密にして情報を十分にとりつつ、トップとは一定の距離を保つ姿勢も重要です。

 昨今の動きとして、金融庁が今夏をめどにコーポレートガバナンス・コードの改訂を予定しています。取締役会の役割として、ガバナンス強化だけでなく企業の成長戦略の実現を強く求める方針を固めているようです。社内取締役が企業の成長戦略を積極的に議論し描くことは当然のこととして、今や多くの上場企業で過半を占める社外取締役にも、その進行を監視しつつ「外」の目でフォローアップする役割が期待されることになるでしょう。

 フクダ電子とワコムにおける株主からの問題提起しかり、昨今では上場企業に対して以前とは比較にならないほど、アクティビストをはじめ株主の目が光っています。企業運営を相互監視する取締役、さらには外部の立場で経営を監督する社外取締役の職責は、飛躍的に重くなっているといえます。取締役、社外取締役に馴れ合いが許された時代はとうに過ぎました。新たな自覚と覚悟を持って責務を遂行することが求められているのです。

著者プロフィール・大関暁夫(おおぜきあけお)

株式会社スタジオ02 代表取締役

横浜銀行に入り現場および現場指導の他、新聞記者経験もある異色の銀行マンとして活躍。全銀協出向時はいわゆるMOF担として、現メガバンクトップなどと行動を共にして政官界との調整役を務めた。銀行では企画、営業企画部門を歴任し、06年支店長職をひと区切りとして円満退社した。その後は上場ベンチャー企業役員などとして活躍。現在は金融機関、上場企業、ベンチャー企業のアドバイザリーをする傍ら、出身の有名超進学校人脈や銀行時代の官民有力人脈を駆使した情報通企業アナリストとして、メディア執筆者やコメンテーターを務めている。


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