MMD研究所の2025年12月調査によると、dポイントをメインで使う人がポイントを貯める場所の上位は、コンビニが64.6%、ドラッグストアが61.4%。使う場所もコンビニ39.4%、ドラッグストア33.6%と、顔ぶれがほぼ重なった。楽天ポイントは、貯める・使うともにECサイトが首位となるなどオンライン利用が中心なのに対し、dポイントは利用シーンが異なる。
この構造は、偶然の結果ではなく意図した設計だという。「共通ポイントとなって以降、ずっと外部の加盟店での利用を重視してきた。自社のサービスに囲い込むのではなく、加盟店で使っていただいたほうが価値が高まる設計になっている」(山崎氏)
山崎氏は共通ポイントの変遷をこう整理する。Tポイントのような初期の共通ポイントは、原資を負担するのは加盟店で、ポイント発行元の負担はわずかだった。楽天ポイントは楽天自身が大量に発行し、使い道も楽天市場が中心になる。ドコモも発行の主体は自社だが、使われる場所は外に開いている。
「使われる」に寄せた施策も重ねてきた。2025年12月には、通常ポイントの有効期限を「獲得から48カ月」→「最後にポイントを貯める、または使った日から12カ月」に改めた。
使い続ける限り失効しない一方、一度も利用しなければ有効期限を迎える。「期限が来ることを、使うきっかけにしたい。受動的にポイントが貯まっている状態では、なかなか自分事にならない」と山崎氏。
約40種の他社ポイントをdポイントに交換すると、10%増量するキャンペーンは年3回ペースで定例化し、2025年の10周年施策では、対象店でポイントを使うと抽選に参加できる設計にした。
背景には、使い道が分からないという利用者の声がある。「使って初めて『あ、お得』と思っていただく方が多い。何に使うかが明確になっていないと、貯めるモチベーションが湧かない」(山崎氏)
Web広告には加盟店名を具体的に出し、キャンペーンの条件に「使う」を織り込む。店頭販促物も、「貯まる」を前面に出す訴求から、「使う」を前面に出す訴求へ切り替えた。貯めさせる競争から、使わせる競争への軸足の移動である。
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