結婚式場ビジネスが“曲がり角”に? 婚姻数は増加も、収益増につながりにくい原因

» 2026年07月18日 07時00分 公開
[季原ゆうITmedia]

 結婚式場の業績が二極化している。東京商工リサーチの調査によると、結婚式場を運営する主要48社の2025年売上高は計3040億1900万円(前年比1.8%増)で、4年連続の増収となった。

photo 結婚式場の業績は二極化している(画像はイメージ、出典:写真AC)
photo 結婚式場業の業績推移(出所:プレスリリース、以下同)

増収率は鈍化 業界淘汰が加速している

 48社の最終利益は257億6700万円(同80.8%増)となった。東京商工リサーチは「婚礼単価の上昇やホテル・レストラン事業など関連事業の好調が利益を押し上げた」と分析する。

 一方で、増収率は鈍化傾向にある。増収だった企業は26社(構成比54.1%)で、2024年の35社(同72.9%)から9社減少した。一方、減収だった企業は21社(同43.7%)と、同12社(同25.0%)から1.7倍に増加している。東京商工リサーチは「式場によって業績の明暗が鮮明になってきた」と分析する。

 最終損益では34社(構成比70.8%)が黒字を確保したものの、黒字率は前年から2.0ポイント低下した。黒字企業の割合は2023年以降、緩やかな減少傾向が続いている。

photo 結婚式場業 対前年収益別・損益別

 結婚式場を運営する事業者を巡っては、2025年に発生した倒産が5件(前年比16.6%減)、休廃業・解散は13件(前年同数)だった。新設法人数は2年ぶりに増加したものの、事業者数は減少が続いており、業界淘汰(とうた)の動きが続いている。

photo 結婚式場 休廃業解散・倒産 新設法人数推移

 厚生労働省の「令和7(2025)年人口動態統計月報年計(概数)」によると、2025年の婚姻件数は48万9119組で、2024年を4027組上回った。1972年のピーク以降続いていた減少傾向に歯止めがかかり、2024年からは2年連続の増加となった。

 フォトウェディングやレストランウェディングなど、結婚式のスタイルは多様化が進んでいる。東京商工リサーチは「若年人口が減少する中で、競争は一段と厳しさを増している。顧客ニーズを捉えたプラン開発や戦略の有無が業績格差の一因になっている」とコメントした。

 調査は、東京商工リサーチの企業データベース(約440万社)から、日本産業分類(小分類)の「結婚式場業」を対象に、2025年の業績(2025年1〜12月期決算)を最新期とし、5期連続で業績が判明した48社を抽出し、分析した。

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