「家を買うなら新築」は変わった? なぜ、築40年前後の中古マンションが選ばれるのか週末に「へえ」な話(1/3 ページ)

» 2026年07月25日 06時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

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 「家を買うなら新築」――。

 少し前まで、多くの人がそう考えていたのではないだろうか。ところが、その"当たり前"が少しずつ変わりつつあるようだ。

 中古マンションの購入やリノベーションなどを手掛けるリノベる(東京都港区)の調査(※)によると、利用者の8割以上が中古マンションを第一候補として検討しているという。以前は「新築も見てみようかな」と比較する人が少なくなかったが、いまでは最初から中古マンションを候補に入れる人も珍しくなくなっている。

(※)中古マンション購入+リノベるのサービスを利用した人。調査時期は2023年4月〜2026年3月。

「新築並行検討層」が減少。中古マンションを1位に選択するユーザーが8割超(出典:リノベる、以下同)

 背景の一つには、新築マンション価格の高騰がある。首都圏新築マンションの平均価格を見ると、2015年には約5500万円だったが、2025年には1億円を超え、10年間で大きく上昇した(不動産経済研究所調べ)。

 価格の上昇を受け、新築マンション市場にも変化が表れている。2025年の首都圏新築マンションの供給戸数は2万1962戸と、オイルショック後の1973年以来、53年ぶりの低水準となった(※1)。一方、中古マンションの成約件数は4万9114戸と、新築供給の約2.2倍に達している(※2)。

(※1)不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2025年のまとめ」

(※2)東日本不動産流通機構(REINS)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」

2025年の首都圏新築分譲マンション販売戸数が減少傾向

 「家を買うなら新築」という価値観が、少しずつ変わり始めている。価格高騰を背景に中古マンションを選ぶ人が増えているが、その理由は「新築を諦めたから」だけではない。中古物件を購入し、間取りや内装を自分好みに変えることで、「理想の住まいをつくる」という選択肢が広がっているからだ。

 こうした動きの背景には、住まい選びの基準の変化もある。同社の調査によると、住宅購入のきっかけとして「家賃がもったいない」と答えた人は57.0%と、2021年から約1.4倍に増加。「資産形成のため」という回答も約2倍になった(13.0%→24.2%)。住まいを、単なる消費ではなく、将来に残る資産として考える人が増えているようだ。

購入のきっかけ「家賃がもったいない」「資産形成のため」が増加
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