社外役員の任期という観点も、多くの上場企業にとって重要な問題提起です。
コーポレートガバナンス・コードの制定から10年以上が経過し、上場企業の社外取締役は、順調にその数が増えてきました。一方で、多くの企業で「任期の長期化」という問題が新たな課題として浮上しています。日本経済新聞社が、日経500種平均株価に採用している約380社を対象に調査したところ、在任期間が10年以上の社外取締役か社外監査役がいる企業は90社と、約4分の1が該当しました。
日産は社外取締役に関する株主からの問題提起を受け、その在任期間を来年度以降「最長6年」とすることを決め、改善姿勢を示しています。在任期間が長くなれば、経営への理解が深くなり、彼らの知見をより一層経営に生かすことにつながります。その半面、相互けん制の観点からはガバナンスが甘くなる懸念も否定できません。
今回の件を受けて、今後他の上場企業でも社外取締役の長期在任が問題視される可能性は高いはずです。早期に長期在任社外役員の交代や、在任期間ルールの整備などが求められることになるでしょう。
このような社外役員の交代の円滑化が求められる一方で、人材不足も浮上しています。岡三証券が全上場企業を対象に実施した2025年12月末時点での調査によれば、社外取締役約1万1000人のうち3社以上の兼務者が417人、2社以上では1881人に上るといいます。ただでさえ社外役員の人材不足がささやかれている中で、任期の短期化によってますます兼務が増えることも予想されるところです。
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