では、頑張りを正しく伝えるには、何をアピールすればいいのか。次の3つの視点が重要だ。
それでは、一つ一つ見ていこう。
まずアピールべきは、犠牲ではなく結果だ。「これだけの成果を出した」という事実そのものを、シンプルに伝えることが基本である。どうしても苦労話をしたいなら、まずはしっかりとした結果を出そう。
結果だけでなく、そこにたどり着くまでの工夫やアイデアを言葉にしよう。どんな順序で動いたのか、どんな判断をしたのか。これは、聞いている側にとって、そのまま自分の仕事に生かせるヒントになるかもしれない。
最も喜ばれるのは、他の人でも再現できる形でやり方を言語化することだ。
「いろいろ試したんだけど、結局はA・B・Cの中では、Bのやり方がいい」
「こういった仕事をする場合は、迷わずBのやり方をまず試してほしい」
こういったノウハウは、聞き手にとって実利がある。「自分のように遠回りしなくても済む」という思いやりがこもっているからだ。これこそ、若い世代が本当に求めているものだ。
苦労そのものを否定するつもりはない。誰しも、大変な思いをしながら仕事に取り組んだ経験があるはずだ。しかし、その苦労を語るのであれば、そこから生まれた工夫や学びをセットで伝えるべきだ。
「これだけ大変だった」で終わる話は、共感を集めるどころか、生産性の低さを自ら証明してしまうことになりかねない。
「こんなに大変だったが、こうすれば同じ苦労をせずに済む」
という形にできれば、その話は初めて価値のあるアピールになるだろう。
冒頭の「3時間しか寝ていない」という一言も、もし「そのおかげでこんな工夫を思いついた」というノウハウが続けば、印象は全く違ったものになったはず。苦労そのものではなく、苦労の先に何を得たのかを語ること。それが、聞き手の心を動かす唯一の方法なのだ。
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